こんにちは、鈴木です!台風に伴う大雨が各地で猛威を振るっていますね。外出の際は皆さんもご注意くださいね!
湿度の高い蒸し暑い時期ですが、食品工場ではカビ対策と共に、従業員の働く環境も整えていくことが大切です。働きやすい室温や湿度を保つことで生産効率もアップですよ!
さて、今回の記事ですが、フォークリフトのタイヤ跡対策と題しまして、工場内で使うフォークリフトのタイヤの種類と選び方についてまとめてみました。原料や製品の運搬にフォークリフトを使用しているという会社も多いと思いますが、今使っているタイヤはどんなものですか?
使用環境に合わせたタイヤを使うことで衛生環境や安全性を向上させることが期待できます。今一度、自社の環境に合わせたタイヤ選びのポイントを学んでいきましょう。
※2018年に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して再度公開しました。
フォークリフトのタイヤを正しく選ぼう
工場の内外で重い荷物を運ぶフォークリフト。
例えば2.5tの積載制限のフォークリフトの車重はおよそ4tほどあり、フォークリフトのタイヤは合わせて6.5tというすさまじい荷重を受けながら移動しなければいけません。
凹凸の多い屋外での使用は特にタイヤの劣化も激しく、長時間の運転は乗り手にも負担がかかります。
また、屋内倉庫を移動する際には、タイヤ痕などが床面につくことで細かいごみやホコリの持ち込みの原因になってしまうこともあります。
使用場所や環境に合ったフォークリフトタイヤを選ぶことで、正しく安全にフォークリフトを使っていきましょう。
エアータイヤ(ニューマチックタイヤ)
路面環境が悪く(屋外など)デコボコしている道を長い距離移動するようなフォークリフトには、このタイプのタイヤがオススメです。
自転車のタイヤの様に、中にチューブが入っていて、その中に空気が入っているため、クッション性が高く長距離・長時間の運転でも疲れにくいのが特徴のタイヤです。
ゴム製ですが中は空気なので軽くて扱いやすく、比較的安価なので劣化してもお手軽に交換できます。
安全のために定期的に空気圧を調整することを忘れずに行いましょう。また屋内で使用する場合は表面のゴムが地面と擦れて、地面にタイヤの跡がついてしまう可能性があるので注意です。
ノーパンクタイヤ(ユニークタイヤ)
中まで全てゴムでできていて、空気が入っていないため、パンクしない!というタイヤです。
フォークリフトは重量のあるものを運搬するので、パンクは大変危険です。パンクの原因になりそうなものが落ちている可能性があるという現場では大変オススメです。
中まで全部ゴムなので重いのと、どうしてもクッション性能ではエアータイヤに劣ってしまうので、長く運転する分には乗り心地は劣ってしまうのが弱点ですが、空気圧の調整が不要など利点も多いタイヤです。
またこのタイプのタイヤは「カラータイヤ」と言ってゴムに色がついているタイプのものもあります。屋内で使う場合は、「白タイヤ」や「緑タイヤ」など工場の地面の色に合わせたカラータイヤを使うことによって、工場床にタイヤ跡をつけない工夫が出来ます。
エアボスタイヤ(穴あきタイヤ)
ノーパンクタイヤの側面に穴をあけることで、パンクしないことに加えて乗り心地も改善された、エアータイヤとノーパンクタイヤのまさに良いとこ取りなタイヤです。メーカーによっては「穴あきノーパンクタイヤ」「エアボスタイヤ」といった商品名で扱われているところもあります。
パンクの心配もなく、長時間運転しても疲れないのは、運転する作業員としても大変うれしいですね。欠点は、他のタイヤに比べると少々コストがかかってしまうことです。
しかし、ご紹介した通りフォークリフトは重量物を運ぶため、パンクは危険な事故につながりかねません。使用する環境によっては、多少高くても検討してみてもいいかもしれませんね。
リーチフォークリフト用のタイヤの種類
「リーチフォークリフト」は、これまでご紹介してきた「カウンター式フォークリフト」と違ってタイヤにたくさんの種類があるわけではありません。ここで重要なのはタイヤの材質です。
主に屋内でしか使わない、路面のきれいな場所での使用をする場合は、耐久性が高く路面にタイヤ跡が付きにくい「ウレタン」タイヤが、倉庫の外まで移動したり、タイヤの劣化が激しいような環境で使用する場合は、ウレタンタイヤに比べて安価な「黒ゴム」タイヤがお勧めです。
また、ウレタンタイヤに金属のアミを埋め込んだ「アミ入りタイヤ」というタイヤもあります。これは網を入れることで冷凍庫内などのスリップしやすい床でも路面をしっかりグリップできるという利点があります。
リーチフォークリフトを使う環境の路面状況に合わせて選んでくださいね。
フォークリフトタイヤの空気圧
重い荷物を運ぶフォークリフトのタイヤは、7~10kPaとトラック並の高い空気圧を必要とします。
高すぎても低すぎても大変危険なので、お使いのフォークリフトの説明書やコーションプレートに記載されている空気圧を厳守しましょう。
また、車と同じくゴム製のタイヤは使用していくうちに空気が自然と抜けていってしまいます。
空気圧の低くなったタイヤは変形やヒビ割れが発生しやすく、タイヤの寿命を早めてしまいます。
それだけでなく、操作性も悪化し作業効率にも影響がでる可能性があるでしょう。月に1度の定期点検を行うことをお勧めします。
10kPaの空気圧がかかったタイヤが破裂したときの威力は、手榴弾(しゅりゅうだん)並みともいわれています。
点検の手間や事故のリスクを考え、多少コストは上がりますがノーパンクタイヤなどに交換するのも一つの手です。
フォークリフトのタイヤ痕
フォークリフトを屋内の倉庫で扱っている工場では、タイヤ痕が倉庫床の汚れとして付着してしまい、なかなか取れない・・・と頭を悩ませている方も大勢いるようです。
対策としては、できるだけ屋外は屋外、屋内は屋内専用のフォークリフトを使うこと、リフトマットなどでこまめにタイヤについた汚れを除去することが挙げられます。
また、これらの対策がコストがかかる・・・という場合は、すぐにできる対策として、急発進・急停車をやめる、展開時に無理やりタイヤを切らないなど、タイヤと床との摩擦を意識した運転をすることで、倉庫内のタイヤ痕が付きづらくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
フォークリフトのタイヤと言っても素材や形状は様々です。
使用環境に合わせたタイヤを選ぶことで安全面もコスト面も改善していきましょう!
また、フォークリフトなどタイヤがあるものを使うということは、「他エリアから異物を持ち込む原因」にもなるので、タイヤに付着した異物対策も忘れずに行っていくことが大切です。