こんにちは!エクシールの今井です。
「ISO」という言葉、聞いたことはあるけど詳しくはわからない…という方いませんか?中でも食品工場で働く方は「ISO 22000」についてよく耳にするのではないでしょうか。
今回はJQA(https://www.jqa.jp/)日本品質保証機構サイトをもとに、なんとなく聞いたことがあるけど…というあなたへ、押さえるべきポイントを簡単にご紹介します。
※本記事は2017年10月17日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して再度公開しました。
そもそもISOって?
ISOはInternational Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称で、国際的な取引をスムーズに行うために、製品やサービスに対して基準を定める機関です。そして定められた基準の事をISOといいます。
製品を対象とする基準を「モノ規格」、組織の品質・環境を管理するための基準を「マネジメント規格」といいます。
※モノ規格例 :非常口マーク(ISO 7010)、カードサイズ(ISO/IEC 7810)、ネジ(ISO 68)など
ISO 22000とは
衛生面を含め、消費者へ安全な食品を提供することを目的とした食品安全マネジメントシステムに関する国際規格です。HACCP※の内容をすべて含み、さらに品質・環境管理の要素が含まれています。食品へのリスクはどの過程でも起こりうる可能性があるため、対象となるのはフードチェーン(食料の一次生産から最終消費までの流れ)に関わる全ての組織となります。(例:一次生産者・食品製造業者、輸送や保管業者、飲食店などのサービス業者など)
HACCP とは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全行程の中で、それらの危害要因を除去または低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全を確保しようとする衛生管理の手法です。
出典:厚生労働省
と、ありますがHACCPを平たく言うと製造から出荷までの安全を工程ごとに管理する方法となります。
ISO 22000を取得するメリット
メリットは大きく2点あります。
①食品の安全な提供に関するリスクを減らす
品質や製造環境、社内体制についてマネジメントするので、製造から出荷までの工程でリスクが発生しそうな箇所を突き止めて未然に改善することができます。
また安全な提供を継続することで企業の信頼やイメージ・知名度が向上し、取引もスムーズに進めることができます。
②仕事が見える化する
品質や管理体制が整うことで仕事の見える化が可能となります。見える化することで業務効率が改善し、仕事の引き継ぎもスムーズになり、さらにはクレーム対応の迅速化にもつながります。そして社員の食品安全に対する意識を向上させることができます。
どうやって取得するの?
取得までに大きく分けて3つのステップがあります。
- 取得決定~登録審査
- 登録審査~登録証発行
- 初回認証~再認証審査
1では事務局などの推進体制やコンサルタントの有無を決めた後、マニュアルを作成し審査へとうつります。
2では2段階の審査を受けて登録可と判断された場合、3年間を有効期限とした登録証が発行されます。
3では初回から3年後の更新検査において更新可と判断された場合、新たな3年間を有効期限とした登録証が発行されます。
まとめ
現在、ISO 22000は全世界で32,061件の登録があります。そのうち日本では1,069件(2015時点)で、取得数は年々増加傾向にあります。ISO 22000を取得することで社内の体制も外部からの評価もよくなることは明白です。是非社内で検討し、取得に向けて動いてみてはいかがでしょうか。