食品衛生において義務化が予定されているHACCP(ハサップ)。
「いざ義務化となると、何から始めたらいいのかさっぱりわからない!」
というお悩みをお持ちの皆様、お待たせいたしました。
この記事ではHACCPシステム実施に向けた手順の第一項目について詳しく説明します。
HACCPってそもそも何?どういう手順か知りたい!という方は「初心者のためのHACCPのはじめかた」をお読みください。
HACCPシステム導入のための手順 その①|HACCPチームを作る
1.HACCPチームの構成
HACCPチームとは、工場内でHACCPを推進していく役割を担うチームです。
ざっくり何をするかというと、工場内の各工程で、異物混入の原因になりそうな危険な個所を見直し、どのように対応するか決めます。そしてその対策方法を現場に持ち帰り、作業員に指導する…といった感じです。
チームは、工場の最高責任者をリーダーとして、品質管理・製造管理・施設管理の責任者で構成します。
HACCPでは各工程での監視が重要になるため、各工程・部門での作業内容に詳しい人をチームに加えることで、各現場でのHACCPの導入がスムーズになります。
HACCPについて詳しい知識を持った人の参加も必要です。
社内にそのような人材がいない場合、外部の専門家に依頼したり、専門の書籍などを使用するとよいでしょう。
また、全国各地でHACCPについての講習会が開かれているので、参加すると理解が深まるかもしれませんね!
2.HACCPチームの役割
前項で述べたとおり、HACCPチームは、工場内の各工程で異物混入の原因になりそうな危険な個所に対して対策方法を練り、作業員に指導するチームです。
具体的にどんなことをするかというと、以下の通りです。
- HACCPプランを作成する
- 一般的衛生管理プログラムの具体的な手順を文章化する
- 作業員へのHACCPに関する教育訓練をする
- 外部調査・監査への対応・検証の実施をする
- HACCPプランや一般的衛生管理プログラムの見直し・修正をする
HACCPプランとは、食品を製造する各工程で、どのような危険があるか把握し、その危険に対してどのような措置で改善するか、どのようにモニタリング・記録するかを定めたものです。
HACCPプランを作成するにために、自社製品の情報を集め、整理して製造工程に潜む危険を洗い出していきます。
まとめ
HACCPシステムを導入するには、チームの皆さんだけでなく、工場全体が協力して行うことが不可欠です。
作業員に責任感を持ってもらい、より良い対策ができるように取り組んでいきましょう。
次回の記事では、自社製品の情報を集める項目「製品を記述する」と「製品の用途を確認する」について詳しく解説します。