こんにちは!エクシールの清水です。
先日ブログを書いているメンバーで焼肉へ行ってきました。初めて行ったときは私から紹介してみんなで行ったのですが、今では他のメンバーもすっかりファンになってくれました!
さて、話は変わりますが【HACCP】【ISO 22000】【FSSC 22000】という言葉、食品関連の会社では重要なキーワードになっています。よく耳にする3つのワードですがどのような違いがあるのでしょうか?それぞれの違いについて簡単に見ていきましょう。
どのような位置づけの規格か
HACCP:食品安全のガイドライン
食品の製造や加工工程で発生するおそれのある危害を分析し、工程のどの段階でどういった対策をすればよいかという重要管理点(CCP)を設け、連続的に管理すること。
ISO 22000 /FSSC 22000:食品安全の国際規格
▼ISO 22000に関する詳しい記事はこちら
▼FSSC 22000に関する詳しい記事はこちら
HACCPは食品安全を確実にするための有効な仕組みであり、国や認証団体ごとに基準が異なります。そのため、食品の流通経路が複雑化するにつれて、より汎用性のある規格が求められるようになりました。そこで世界基準として通用するISO 22000およびFSSC 22000が誕生しました。ちなみに2005年に誕生したISO 22000ですが近々改訂される予定です。
前提条件プログラム(PRP)における違い
前提条件プログラム(以下PRP)とは食品安全の前提となる決まりを指します。例えば手洗いや消毒、従業員教育、害虫対策などです。
HACCPは1項で述べたように国や認証団体によって基準が異なるため、PRPの項目や内容も認証団体ごとに異なります。一方でISO 22000やFSSC 22000はHACCPをベースに11項目で定められています。(例:「洗浄・消毒」「人員の衛生」など)しかし、ISO 22000は具体的に何をするのかといった内容までは定められていません。そのため具体的な内容が明確となっている統一した基準が必要となりFSSC 22000の「PAS 200」15項目ができました。(PAS 220については今後詳細記事を挙げる予定ですのでお待ちください。)
ハザード管理における違い
ハザード管理とは食品から危害のある要因(異物、食物アレルゲン物質、微生物、害虫など)を防ぐための管理です。
HACCPでは日常的な衛生管理(PP:一般衛生管理プログラム)と特に危害が発生する可能性のあるポイントを重点的に管理する(CCP:重要管理点)ことによってハザード管理を行います。一方ISO 22000やFSSC 22000は日常的な衛生管理(PRP:前提条件プログラム)と重点的な管理に加えて、これらの中間の管理オペレーションPRP(OPRP)における管理も行うことになっています。
それぞれの適用範囲
どちらも食品製造業に対しての規格ではありますが、HACCPは主に製造工程における衛生管理を範囲とし、ISO 22000やFSSC 22000は製造工程だけでなく材料の調達から出荷・保存・販売に至るまで、食品に関わるすべての業種や飲食店などのサービス提供者も対象となります。
まとめ(おすすめの規格は?)
いかがでしたでしょうか。よく似ている3つの規格も、細かく見ると異なるポイントがいくつかあります。初めて取得しようとする企業は「取得したいけど、どんな項目に気をつけたらよいかがわからない」といった悩みがあるのではないでしょうか。私は本記事を書く中でFSSC 22000の認証へ向けて動き出すのがいいと思いました。世界で通用する規格であり、具体的にどんな対策を取るべきかが定められているからです。それぞれの特徴を知り、社内で認証取得へ向けて取り組んでみてはいかがですか。