こんにちは!エクシールの清水です。
さて、カメラなどの電子機器やプリント基盤、あるいは顕微鏡のレンズなどに細かいほこりがついてしまったことはありませんか?ほこりなどの異物はできる限り取り除きたいですよね。
本記事では上記の清掃方法でお悩みの方へ、おすすめの方法を4点ご紹介します。
※2020年6月28日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して再度公開しました。
洗浄水でのクリーニング
実は洗浄水を用いて基板を洗浄することができます。
超純水に付加価値を持たせた水「機能性をもつ洗浄水」で基板を洗浄することで、油や錆、ほこりなどを取り除くことができます。
洗浄後は表面に水分を残留させないことや、ゴミ・金属・有機物などがウエハに付着しないこと、ウォーターマークを残さないことが重要です。
長時間濡れたままにすると、錆の原因になるので、洗浄後はすぐに乾燥させます。
スピン乾燥(遠心力で水を飛ばす)や真空乾燥(真空の中で水を蒸発させる)、温風乾燥(高温のガスの中で水を蒸発させる)など他にも様々な方法があります。基板やウエハによって乾燥方法を選びましょう。
▽ 乾燥方法についての参考サイト
色々な乾燥の方法|オリエント技研株式会社
しかし、現状日本国内では無洗浄化が進められており、どうやって洗浄するかという点よりも、いかにほこりを付けないかが重要になってきます。
洗浄しない考えが根付いているため、次の3つの方法が役に立ってきます。
エアブロワーでのクリーニング
レンズや基板の上にそっとブロワーを向け、ほこりを吹き飛ばします。エアブロワーは強すぎないため、精密機器を傷つけることなく使用できる点がメリットです。
ただ、ブロワーの勢いが強いとほこりが舞い上がって再付着する可能性があったり、細かい隙間に入ったほこりは取り除きにくいといった点もあります。
ブラシでのクリーニング
専用のクリーニングブラシ(柔らかい毛がついたもの)を使用して、優しくレンズや基板表面を撫でるようにほこりを取り除きます。カメラレンズや顕微鏡のレンズに適しており、柔らかい毛がレンズに傷をつけないようにデザインされています。
強く押し付けるとレンズや基盤を傷つける恐れがあるので注意が必要です。
ゲルクリーナーペンでのクリーニング
次にゲルクリーナーペン(エクシール社製)での清掃方法があります。
このペンはウレタンゲルでできており、ほこりや汚れが気になる部分にポンポンとパッティングして使用します。ウレタンゲルは粘着性をもつ素材のため、ペン先を押し当てても基板に糊が移行することはありません。
また、やわらかい素材のため、プリント基板やウエハを傷つけることなく清掃できます。
ゲルクリーナーペンのペン先が汚れた際は水洗いをして汚れを落とします。乾くとウレタンの粘着性が復元しますので、繰り返し使用することができます。
あるいはペン先よりも強粘着であるクリーナーベース(エクシール社製)にほこりを転写させることで、繰り返し使用できます。
さらに、ゲルクリーナーペンはほこりを除去するだけでなく、粘着性を利用して細かい部品のピッキングにも使用することができます。
またペン先形状も4種類あるので、使用箇所や用途によって形状を選択することができます。
水を使わず、乾燥の必要もないため、どんな基板やウエハにも使用できるのがポイントです。気になる部分に簡単にパッティングできるので、誰でも簡単に清掃できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。洗浄する場合は、乾燥時にダメージを受ける素材であったり、完全に乾燥させることが難しかったりする場合は、自身で行わずに業者へ依頼すると良いでしょう。
しかし、日本では無洗浄化の割合が高いので、ほこりが付いてしまった時は洗浄以外の方法を検討してみてください。その中でも是非ゲルクリーナーペンを用いて、基板を傷付けず、ほこりを除去してみてくださいね。
▽ 参考サイト
電子産業向け機能性洗浄水とは|クリタグループ(栗田工業)