公開日: 2019年7月10日 - 最終更新日: 2022年9月5日

まずはここから始めよう!食品工場のカビ対策まとめ

鈴木ちか
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こんにちは。エクシールの鈴木です!
無性にタピオカが食べたくなって近所のスーパーを回りましたがどこも売り切れ・・・あきらめきれず片栗粉を使ったなんちゃってタピオカを自宅で作ることになった挙句に、粒が大きすぎてストローに詰まるといった流れを先日行いました。

さて、今回の記事では「工場のカビ対策まとめ」と題しまして、食品工場における様々なカビに関する問題点とその対策についてまとめてみようと思います。

もう少ししたら梅雨に入り、じめじめした季節がやってきますよね。そんな時に気をつけなければいけないのは「カビ対策」。
特に食品工場などでは致命的な事故につながりかねませんので、梅雨が来る前のカビ対策チェックとして、是非参考にしてみてくださいね^^

2018年5月17日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して再度公開しました。

 

 

カビとは?

そもそもカビとは何かというと、酵母やキノコと同じく「真菌」と呼ばれる菌の仲間です。
酵母やキノコと同じ、と聞くと体の中に入ってもそれほど問題ないように感じてしまうかもしれませんが、そうはいきません。
カビが生えることによって建物の劣化や悪臭、景観を損ねるなどのリスクがあるほか、食品に混入してしまうことで健康被害をもたらす可能性も秘めています。

 

 

カビの被害

カビが生えることによって引き起こされる問題は、実はたくさんあります。

カビは生えているもの(基質)の栄養をもとに成長するので、壁や天井などに生えると建物の劣化につながる他、景観を損ねたり悪臭の原因になったりと、監査に大きなマイナスイメージがついてしまいます。

それだけでなく、成長したカビは大量の胞子(カビの種)を拡散させますので、空調などを通じて工場中に広まってしまう恐れも。さらに、商品に混入することで異物クレーム、カビの生産する毒による食中毒などの食品事故への発展のリスクも大きくなります。
また、カビ胞子は吸い込むことでアレルギーや感染症を発症する可能性もあるため、従業員の健康被害も考えられます。

「対策する余裕がないから・・・」とカビ対策をおざなりにすることは、逆に自社の首を絞めることになってしまうことになりかねませんので、湿度の高くなるこの時期は特にしっかりと対策を見直し、カビの生えない環境づくりを注視していく必要があります。

カビが原因の健康被害については、以下の記事で詳しくまとめてありますので、是非チェックしてみてくださいね。

食品工場のカビ対策をはじめから|本当に危険なカビの健康被害を知ろう

 

 

カビの生えやすい場所

カビの発生にはいくつかの条件があります。
条件がそろうほどカビは生えやすく、また増殖しやすくなります。

食品工場内では「原料食材の保管庫」「シンク・排水管などの水回り」「冷蔵庫や冷凍庫の出入り口」「空調設備」などが、カビの生えやすい場所として上げられます。
カビの生えやすい場所を詳しくまとめた記事もありますので、そちらもチェックしてみて下さいね。

食品工場のカビ対策をはじめから|カビの生えやすい場所って?

 

 

カビを予防するためには

食品工場のカビ対策に置いて「カビの予防」はとても重要なポイントです。
カビを生やさないための予防策として一番有効なのが「湿度対策」になります。

食品工場における天井の結露対策|今すぐ始められる結露対策3選

 

食品工場は扱う原料や加工の過程によって、湿度の高い工程が発生してしまうことがあります。
その工程のエリアの壁はカビでびっしり・・・なんてことにならないためにも、工場に合わせた適切な湿度対策を行っていきましょう。

また、対策をする際は、除湿機や扇風機を設置するだけ、ではなく、きちんと効果があることを湿度計などで確認し、管理していくことが大切です。

カビの生えない環境を作るためには、まずはカビがどのような条件で発生するか、増えるのかを理解する必要があります。
以下の記事でカビの生える条件と、生えにくい環境の作り方についてまとめてあるので、参考にしてみてください。

食品工場のカビ対策をはじめから|カビを撃退する3つの環境作り

 

 

 

すでに生えてしまっているカビへの対策

工場内にすでにカビが生えてしまっている状態で、これからカビ対策に力を入れていきたい・・・!という場合にも、注意点があります。

カビには表面に無数の「胞子」が成形されているため、その部分を無理に拭いたりこすったりしてしまうと、カビの元となる「胞子」を空気中に飛散させてしまうことになってしまうのです。
よって、生えているカビを除去する際には必ず先に胞子を死滅させてからカビの根元の処理を行っていきましょう。
胞子の死滅にはアルコール、カビの殺菌には次亜塩素酸ナトリウムなどがよく使われています。

これらの薬剤を使う際は説明書をよく読み、薬剤の濃度を守り、防護眼鏡や手袋、マスクなどを着用しましょう。

また、カビが取れない場合や範囲が広い場合は、業者に依頼するなどの検討もしてみてください。
カビ除去の正しい処置方法や業者へ依頼するときのポイントをまとめた記事もございますので、こちらもチェックしてみて下さいね。

食品工場のカビ対策をはじめから|生えてしまったカビの正しい処置方法

 

 

食品工場のカビ対策で重要なのは「再発防止」

ここまでの記事で、カビを生やさないための「予防対策」とカビが生えてしまった後の「除去対策」についてご紹介してきましたが、食品工場のカビ対策で重要となってくるのは「再発防止」の対策です。

カビは環境さえ整えば、発生し増殖してしまいます。すでにカビが生えたことのある場所は、これまではカビの発生する環境が整っていたことになり、今後も発生する可能性は十分にあることになります。

カビを除去したから終わり!ではなく、継続的にカビ対策と向き合って再発防止の対策を実施していくことが大切です。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
食品工場に置いてカビ対策は放置しておけない重大な課題です。
梅雨の時期が来る前に、今一度自社工場の対策を見直してみてはいかがでしょうか?

 

 

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鈴木ちか

ウレタンの特性を活かし様々な商品を製造・販売している、株式会社エクシールで働いています。最近は食品工場向けの依頼が多く、仕事を通して学んだ製造業のアレコレを記事にしていきたいと思っています。同じ製造業の方が見て何かヒントになるような、そんな記事が描けるよう日々努力していきます!
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