こんにちは!夜も寝苦しいほどの酷暑から一転、急に朝晩冷え込むようになってびっくりしている、鈴木です。過ごしやすい気温になってきたので、大好きな旅行に行きたい季節になってまいりました^^
さて、今回の記事では「ISO22000取得の手順・流れを完全解説」と題しまして、ISO認証の一連の流れを、企画開始の段階から認証取得まで、しっかり解説していきたいと思います。
「ISO取得については考えているけど、どういった流れで取得できるのか、調べてもいまいちイメージできないなぁ・・・」と思っている方は必見です!
ISO22000について
「初心者でもわかる!」とタイトルに記載はしたものの、そもそもISO22000とは?となってしまっている方は、まずはISOについて知る必要があります。そのうえで、本当に自社に必要なものなのか、自社に合ったマネジメントシステムはどれなのか、を見極めたうえで、取得を検討していきましょう。
そのため、この記事の中ではISO22000の中身に関する説明はしておりませんので、ご了承ください><
ISO22000の概要についてまずは知りたい、という方は、エクシールの工場infoサイト内にも紹介している記事がありますので、是非、こちらをチェックしてみてくださいね。⇒ 初心者でもわかる!「ISO22000」とは?
ISO取得の流れ①「準備編」
この項目からはISO22000取得までの流れと手順を順番に説明していきます。
まずは計画・始動・準備の段階です。
ステップ1:取得する範囲を決定する
まずは自社に必要な認証を決定するところから始まります。
取得範囲によって、取得までの期間やマニュアルの作り方、費用なども異なってきます。経営者の基本方針を基にどのマネジメントシステムの認証を受けるか決定します。
この記事ではその結果、「ISO22000認証を取得する」と決まったとして進めていきます。
ステップ2:キックオフを行う
ISO取得は一部の従業員だけで行えるものではありません。会社全体の管理にかかわってくることになりますので、経営者は全従業員に対して「ISO認証を取得する」ということを宣言することで、経営者及び働く従業員全員が、意識をもってISO取得に当たっていけるようになります。
ステップ3:ISO構築のプロジェクトチーム(担当者)を決める
ISO構築を推進していくうえで中心となっていくメンバーを選定します。
認証取得の責任者を中心にして、各部署から課長クラスのリーダーをメンバーに選んでプロジェクトチームを作成します。
その際には、事務局担当を1~2名設置しておくと、コンサルティングなど対外との窓口、スケジュール管理、進行状況のマネジメントなどがしやすくなります。
ステップ4:ISOの知識を身に着ける
ここまで来たら、次の「ISOの構築」の段階に向けて、社内で調査するものは何か、準備するものは何かなど、ISO22000について知識を身に着けていく段階になります。
規格内容についてしっかり理解するため、社内外の勉強会や研修会を利用し、取得するISO規格(ここではISO22000)について学びます。
コンサルタントを利用し、一緒に構築していく手段もあります。
ISO取得の流れ②「構築編」
ISO構築の準備段階が完了したら、いよいよ構築に入っていきます。
前項目の最後にもありましたが、ISOは専門的な用語や考え方も多々あるため、詳しいコンサルタントなどの力を借りて構築や管理を手伝ってもらったり、一緒に構築していくのもよいでしょう。
ステップ5:現状の業務を把握・確認する
現状の業務手順について各部署にヒアリングし、それを基に業務の流れを整理して、現状分析を行います。
また、現状の社内の規定や、文書のフォーム、管理方法も確認しておきましょう。
ステップ6:ISOに沿った目標を立てる
ステップ5で行った現状分析から、業務上のリスク調査や関連する法規制などを洗い出し、それをISO22000要求事項の規格に従って評価していきます。管理すべき項目を明確化し、管理手段を決定していきます。
達成すべき目標を、誰が、何を、いつ、どのように行う、といった具体的な取り決めをします。
ステップ7:マニュアルを作成する
プロジェクトチームはISO22000の要求事項を満たすための手順・ルールをマニュアルとして文書化していきます。この時、まずは現状からスタートするようにし、大きな変革をいきなり持ち込まないことで取り掛かりやすくなります。
作業の流れややり方の他にも、ISO活動の記録の残し方や管理方法などについてもしっかり記載しましょう。
また、不適合製品が出た時の管理方法や是正処置、回収の手順などに関するルールも明確化させておきます。
ISO取得の流れ③「運用編」
実際に構築したISOを運用していく段階です。
ISOはマニュアルを作っただけでは効果はありません。きちんと運用できている状態で初めて認証が下りるので、作ったISOマニュアルが問題なく運用できるかどうかを検討し、運用しやすいように微修正を行っていきます。
ステップ8:マニュアルを教育・運用を行う
前項目で構築した内容を、実際に社内で運用してみます。この時、プロジェクトメンバーには、ISOマネジメントシステムでやってもらう事・手順やルールを各部署の従業員に教育し浸透させます。
教育の進行状況や従業員の理解度が判断できるような進歩管理を行い、社員全員で取り組みます。
このとき、作ったマニュアルが使いやすいものか、不具合はないかをしっかりチェックしましょう。
ステップ9:内部監査員を育成する
自社内で内部監査員となる人を選定します。
内部監査はISOマネジメントにおいても大変重要です。研修やセミナーなどを利用してもよいでしょう。
ステップ10:内部監査の実施とマニュアルの見直し
ステップ9で育成した内部監査員により、各部署において内部監査を行います。このとき、自部門の監査を自部門で行ってはいけません。
また、監査の際には、マニュアルがきちんと運用されているかどうか、ISOシステムによって改善につながっているかどうかを監査します。
監査の結果を踏まえて運用状況を検証し、必要であればマニュアルの見直しや不具合の修正を行い、マネジメントシステムを随時更新していく体制を作ります。
ISO取得の流れ④「認証取得編」
社内のISOマネジメントが運用できるようになったら、いよいよ審査を依頼し認証の段階に移ります。
まずは依頼する審査機関をどこにするかを決めます。
ISOの認証ができる機関は多くあり、日本適性認定協会が認証機関として認定した組織だけでも40社ほどあります。依頼先はコンサルタントと相談して決定するのもよいです。
認証取得の登録審査は、まずISOの構築状況を審査する「ファーストステージ審査」が行われ、その役1か月後に、今度はISOの運用状況を審査する「セカンドステージ審査」が行われます。それぞれの審査後提出される報告書を基に、必要であれば是正処置を行います。
認証機関が審査結果を基に登録可と判断した場合は、晴れて登録証(認定証)が発行されます。
※認証取得!その後は・・・
認証取得後は、毎年数回、社内での内部監査を実施します。
また、外部による毎年1回維持審査が、3年おきに更新審査が実施されます。
キックオフから認証取得までの目安期間は?
ISO22000を取得するにあたって要する期間は、それまでの社内の内部体制や教育の進行度合いによって異なりますが、一般的には半年から1年ほどと言われています。
上記の「構築段階」におおよそ3~4か月かかり、「運用段階」においては、短くても3か月程度は実際に運用してみて、マニュアルを修正していく期間を設ける必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
ISO22000を取得するにはやることがいっぱい・・・と感じてしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、取得までの道のりの大まかな流れは、
「準備」→「ISOシステムの構築」→「運用とチェック」→「認証」
となります。
実際に作成したり実施したりするISO22000の内容については専門的な部分も多くあるため、あらかじめどの程度頼るかを考えたうえで、一部的にコンサルタントの力を借りるのも一つの手ですね。
また、エクシールから出ている「繰り返し使える粘着マット:ステップマット」や「フォークリフトのタイや汚れ除去:リフトマット」などは、異物混入のリスクを減らすゾーニング対策にもってこいのアイテムですので、工場内の衛生管理、マネジメントをご検討の際には、是非こちらも一度チェックしてみてくださいね^^