こんにちは!じめじめは続いていますが暑さが際立つようになってきて、季節の変わり目を感じている鈴木です^^
こういった時期は体調を崩しやすいので、皆さんも是非、栄養あるものを食べて乗り切ってくださいね。
今回の記事では、タイトルの通り、食品工場に潜む6つの「危害要因」についてご紹介していきたいと思います。
危害要因(ハザード)と呼ばれるものは、制度化が予定されているHACCPの考え方においても重要なポイントとなっており、HACCPに取り組む際にも避けては通れない重要項目と言っても過言ではないでしょう。
この記事ではHACCP初心者の方にもわかりやすいよう、簡単に、食品業界においての危害要因の種類をご紹介していきたいと思いますので、これからHACCPを学んでいこうと思っている方や、確認のためにぜひ活用してくださいね!
※この記事は2019年3月に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して再度公開しました。
危害要因(ハザード)とは?
HACCP(ハサップ)=危害要因分析重要管理点の頭文字をとったものであるように、「危害要因(ハザード)」を分析し管理する考え方がHACCPのキホンになります。
危害要因は、簡単に表現すると「健康に悪影響を及ぼす原因となる可能性が発生するポイント」となります。
自社の製品が健康に害を及ぼしたり、最悪の場合、命に関わるような不具合を出さないためにも、その可能性が発生しうるポイントや、どんな要因の種類があるかを、しっかりと把握しておく必要があります。
次からは、食品工場内に潜む危害要因を6種類に分けてご紹介していきたいと思います。
ハザード:物理的危害
異物混入の一部がこれに当たります。口の中に入ると危ない物が誤って混入してしまうパターンです。
プラスチックや金属、ガラスなどが食品中に混入してしまうと、消費者の歯が折れたり、口の中が切れたりなど、危険です。
歯が折れるなどは一生の問題にもなるため、被害が大きいものになります。
物理的危害要因をチェックする際は以下の記事も参考にしてみて下さいね。
ハザード:化学的危害
誤って食品ではないもの・・・薬品や洗剤、農薬などの混入がこれに当たります。
こちらも異物混入の一部が当たりますが、物理的危害を超える非常に大きな被害が予想されます。
原材料のチェックの強化や、工場内での化学薬品の保管場所・使用した量などの厳重な管理が重要になってきます。
化学的危害要因について詳しい記事はこちらになります。チェックの参考にしてみて下さいね。
ハザード:生物的危害
生物的危害は細菌やウイルス、カビなどの微生物が引き起こす危害を表します。
こちらも、下痢や嘔吐など、食中毒の健康被害が起こる可能性が増します。
この「生物的危害」を管理するうえで注目すべきポイントになるのが、温度管理や湿度管理、加工の時間管理、加えて、忘れてはいけないのが清掃のチェックです。
また、細菌やカビは、物理的危害要因や化学的危害要因と異なり、工場内外から食品に混入せずとも食品中で増えていくこともあるため、「食品中で増やさない」対策も大切です。
ハザード:ペスト菌危害
ここでいう「ペスト」とは、「有害生物」全般を指します。ペスト菌危害とは、ハエやネズミ、ゴキブリやその他害虫・害獣などの運んでくる菌が原因で、食品に不具合を出す危害要因になります。
ペスト対策は徹底しなければ意味があまりないので、しっかりと対策を行い、害虫・害獣の危険のない工場を作ることを目指しましょう。
ハザード:日付表示ミス
賞味期限・消費期限などのミスがこれに当たります。ちょっとしたミスのように感じてしまうかもしれませんが、消費者の健康に被害が出る可能性は十分にあります。
その「ちょっとしたミス」によって、正常に製造した商品までも大量に回収しなければならない事態も起こりうるのです。
ハザード:アレルギー表記ミス
アレルギー表記ミスは、その食品を食べたお客様が万が一アレルギーを持っていた場合、「死」に至る可能性もある大きな危害要因の一つになります。
お客さんは表示されている内容を信じて商品を購入することを念頭に置き、間違いは絶対に許されないと強く認識しましょう。
危害要因を見つけたら
危害要因を見つけたら、次に、工程内でその危害要因を防ぐことが出来る最終チェックポイントを見つけましょう。
その最終チェックポイントを毎日チェックして安全であるという記録を残していくのがHACCPの考え方です。
このチェックポイントの管理を、HACCPではCCPやOPRPと言います。
CCPやOPRPについては以下の記事でもご紹介していますので、是非チェックしてみて下さいね!
まとめ
いかがでしたか?
食品工場内の品質トラブルとして6つの危害要因をあげましたが、どれも重要なものばかりです。
HACCPではこれらの危害要因を防ぐことのできる最終チェックポイントを設定し、そこでの管理を徹底、記録に残すことで、製造した商品の安全性を高めようという管理システムです。
それぞれの危害要因の特徴や管理のポイントをしっかりと理解して、工場の衛生管理に役立て行きましょう。
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