こんにちは、エクシールの今井です!
今回はフォークリフトの事故・災害についてです。
製造現場で使われることも多いフォークリフトは便利な反面、間違った使い方をすると重大な事故も引き起こしかねない危険なものです。
ここではフォークリフトを運用するうえで起こりうるリスクと対策方法を学ぶため、過去に実際に起きた事故の事例と対策の方法をご紹介していきたいと思います。
※この記事は2019年10月24日に公開した記事ですが、リライトに必要な文言等を追記、修正して再度公開しました。
フォークリフト免許と無免許の際の罰則
フォークリフトを運転するためにはフォークリフト免許(フォークリフト運転技能講習修了証)が必要です。
注意すべき点は、「公道じゃなく、私有地だったら無資格でも運転OKでしょ」と誤解している方もいますが、無資格運転は違法行為に該当する点です。
発覚すれば、運転者だけでなく、監督不行き届きだった管理会社、そして管理会社の代表者に対して罰則が設定されています。
実際の違反者だけでなく、会社にも罰則があるほど、フォークリフトの運転はしっかり管理しないと危険なものなのです。
取得は比較的簡単で、5日程度、約4万円で講習・取得ができます。
フォークリフトの事故
フォークリフトに起因する死亡事故は、毎年30件弱も起こっています。
中でもよく発生する事故原因について、いくつか見てみましょう。
①墜落・転落
作業している人が、運転ミスなどによりフォークリフトごと墜落・転落したり、ツメやパレットの上などに乗って、本来と異なる使い方をしていた作業者が転落したりといった事が原因で死亡事故が発生しています。
②はさまれ・巻き込まれ
フォークリフトのマストとヘッドガードの間に挟まれたり、後方の確認ミスなどで自身または他者を挟んでしまったといった事故です。
運転者が運転席を離れ作業していて、戻る際にいったん地上に降りずマストを伝って運転席に移動しようとした際に誤って足がレバーに触れ、フォークリフトが動き出してしまったための死亡事故なども起きています。
③転倒
フォークリフトが横転し、運転者が投げ出されフォークリフトの下敷きになった、といった事故も多くあります。
横転の原因は、下り道でスピードを出し過ぎてバランスを崩した、フォークを高く上げて荷物を持った状態で下り坂をバックで登っていて横転、荷物をトラックに積み込み、固定を外す前にトラックが動き出し横転、などが報告されています。
④激突
フォークリフトの走行経路上に立ち入った別の作業者が轢かれたり、荷物が落ちないよう手を添えながら移動していた作業者の上に荷物が落下したといった事象があります。
注意不足だけでなく、車両の点検ミスや整備不良からの事故もあります。
フォークリフトの事故を無くすための対策
一番大切なことは、作業効率より安全運転を優先させるということです。
フォークリフトの通り道と人の通り道を分ける
運転者が注意していても、作業範囲に他の作業者が入ってきた場合は事故が起きやすくなってしまいます。
そこで、フォークリフトの通り道をしっかり明確に表示しておき、運転手だけでなく周囲の作業者も声出しや確認を行うことで、事故を防ぐ意識を持ちましょう。
フォークリフトの位置を知らせる
回転式警告灯を使用することで、周囲の人にフォークリフトの位置を知らせることができます。フォークリフトがどこで作業しているのかが分かれば、不用意な飛び出しによる事故を防ぐことができます。
フォークリフトの通り道と人の通り道を分けることに加えて、警告灯による周囲の注意喚起を行えば、より安全に作業できるでしょう。
危険な乗り方・積み方をしない
作業効率を優先しすぎてたくさんの荷物を積みすぎたり、荷物の固定をおろそかにすることは、荷崩れの原因にもなり大変危険です。
また積む際の積み方も「こっちのほうが早いから・楽だから」とエンジンをつけっぱなしにしていたり、危険な場所で作業したりすることは、事故のリスクが潜んでいます。
作業手順をきちんと守り、危険な積み方・乗り方はしないようにしましょう。
点検・整備を行う
フォークリフトに乗る際や乗った後には、走行装置や荷役装置に異常がないか点検・整備を行いましょう。
大きな重量がかかるフォークリフトのタイヤが破裂する際の衝撃は、手榴弾レベルと言われています。毎月一度の空気圧のチェックを行ったり、多少コストは上がりますがノーパンクタイヤなどに変更するのも一つの手です。
また、フォークリフトの安全に関するトレーニングや講習を行うことも、安全対策として有効です。
どういった場合に事故が起きやすいのか、どのような注意点があるのかを知ることで、事故に対する意識を高めることができます。
現場の清掃を行う
フォークリフトのスリップや衝突を防ぐために現場を清潔に保つことは、結果的に安全性と作業効率の向上につながります。
いらないものは片づける、部品や砂利、ゴミなどが地面にできるだけ落ちていないようにすることは大変重要です。
屋内で作業するフォークリフトの場合は、リフトマットなども利用しながらタイヤのごみ対策を行うことで、異物混入などの対策にも役立ちます。
リフトマットに関する記事はこちらから↓
リフトマットの購入はこちらから↓
まとめ
いかがでしたでしょうか。
フォークリフトは予期せぬトラブルや事故を起こす可能性を持つ特殊車両です。
現場でフォークリフトの事故を起こさないためには、過去に起きた事故の事例から学び、原因や防止対策をしっかりと考える必要があります。
また、実際にどんな事故が起きているのかを知ることで作業者の安全意識を高め、改めて現場内の危険な場所を共有できると良いですね。
<参考>
職場の安全サイト:労働災害事例(厚生労働省)
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/index.html
陸運と安全衛生 №576
http://www.rikusai.or.jp/public/e-mail_magazine/no.80/576.pdf
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