公開日: 2019年12月17日

GAP(農業生産工程管理)で食の安全を確保しよう!

今井みやの
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こんにちは!エクシールの今井です(^^♪

我が家はキッチンとリビングが同じ部屋に集約されているのですが、料理のにおいが気になってルームフレグランスを置いてみました。

結構小さなフレグランスですが、部屋全体がいい匂いになって大満足です(’ω’)
さて、本日はGAP(農業生産工程管理)についてお話していきます。

 

GAP(農業生産工程管理)と注目された背景

CAPとは、Good Agricultural Practiceの略で直訳すると「良い農業のやり方」ですが、農業生産工程管理という意味で使われます。

これは、農業において、以下を保持するために行う生産工程管理の取り組みのことです。

 

・食品安全
・環境保全
・労働安全
・人権保護
・農場経営管理

 

これらに関する取り組みを行うことで持続可能な農業生産に繋がります。

このGAPというシステムが注目された背景には、競争力のある農業を目指すというものがあります。

現在、農産物の輸入や輸出はどの国でも必要とされています。
日本では、農産物の輸入もしていますが、最大の供給先は自国です。

日本で作られる野菜は、高い評価を得ており、国外のニーズもあると予想されているため、品質や安全性を向上させることによって海外への輸出拡大を狙うことができます。

 

しかし、現在の日本は高齢化に加え、人口減少が進んでおり、農業市場は縮小してきています。

また、輸入した野菜が市場に多く出回ることによって目に見えない輸入国の環境や流通過程に対する関心が増し、より安全な農作物を求める傾向が高まってきています。

これは海外でも同じことで、日本の農作物も世界の安全基準に従って生産されているわけではなく、海外へ輸出するのには課題があります。

そもそも、世界から安全だと認められなければ、輸出を拡大することも「競争力のある農業」にしていくことも難しいのです。

 

GAPに取り組むことで、事業を長く持続させられると同時に、農産物が世界中で流通できるレベルの安全性を確保する仕組みをつくることができます。

 

 

GAPでできること

GAPでできることは、農業に関するリスクを低減することです。

食品工場においてHACCPという工程管理システムの義務化が決定されましたが、これと類似していると思います。

 

  1. あらゆるリスクの危害要因を特定
  2. それらに対する対応策を決定
  3. 対応策を実行
  4. 効果を検証し、必要に応じて対応策を修正する

 

この手順を繰り返すことで、以下のリスクを低減することができます。

 

・異物混入や不適切な農薬使用など、食品安全に関するリスク

・ドリフト被害や廃棄物などによる汚染など、環境保全に関するリスク

・農機具による事故や農薬散布時による中毒など、労働安全に関するリスク

・従業員の離職やリコールなど、農業経営に関するリスク

など

 

こうして文章を見るとなんとなく難しい感じがしますが、簡単に言うと以下のような変化が起こります。

 

・ルールができたので作業を迷わなくなった

・安全性を立証できるので新たな取引先を作るときの成約率が高くなった

過度な残業が減り働きやすくなった

・栽培方法が一元化され、以前より生産コストが削減された

 

GAPに取り組むことは、消費者だけでなく生産者側にも大きなメリットがあることが分かりますね。

 

GAPの取り組みかた

GAPの取り組みは、条項で書いた通り、農家で起こり得るリスクの危害要因を特定し、それらの対策を実行、記録、点検することで、問題を改善をしていくことです。

例えば、以下のような取り組みを行います。

食品安全への取り組み

異物混入の防止、農薬の適切な補完と使用、来訪者への衛生支持など

 

環境保全

適切な施肥、土壌浸食の防止、廃棄物の適正処理、適正利用など

 

労働安全

機械設備の点検、整備、保護具の着用など

 

人権保護

家族経営協定の締結、技能実習生の作業条件遵守など

 

農場経営管理

責任者の配置、教育訓練の実施、内部点検の実施など

 

その他

商品回収テストの実施、資材仕入れ先の評価など

 

上記の項目に関しては次回のブログで細かく説明していきますね。

まとめ

GAPは、世界へ日本の農産物を流通するための第一歩になります。

食品安全など、消費者に対してメリットがあるばかりでなく、人権保護や経営管理によって働きやすさが増し、長期間農場の運営を継続していけるような、生産者にも役立つ仕組みができます。

世界と同じレベルで安全な農産物が作れるようになれば、市場も拡大し、消費者にも安心して手に取ってもらえるようになりますね。

ぜひ、導入を検討してみてくださいね(^^)/

 

<参考・引用>

これから始まるGAP|農林水産省
http://gap.maff.go.jp/

「GAP」でより良い農業経営を!|農林水産省 
http://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/g_summary/attach/pdf/pamplet.pdf

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ウレタンゲルのやわらかさ・自己粘着性を活かした商品を開発する、株式会社エクシールで働いています。最近では食品工場など製造業に向けた衛生商品を扱うことが多く、「きれいな工場をつくるお手伝い」をさせていただくため奮闘中!ウレタン製の衛生グッズを紹介する衛生管理アドバイザーとして、お役にたてる情報を発信できるよう、頑張ります。好きな食べ物はトーストです。
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