こんにちは!エクシール清水です。
2020年になって約3週間が経ちました。年々時が経つのが早くなっている気がします…今年も記事を読んでいただく皆様に有益な情報をお届けすることを抱負のひとつとさせていただきます(^^)/
さて、今回はゾーニングに向けて【台車のタイヤ(キャスターなど)の汚染対策】がテーマです。
異物混入を防ぐために重要なキーワードである「ゾーニング」ですが、ゾーン間を移動する際にタイヤから異物を持ち込んでしまうことがあります。ではどうやって対策をしていけばよいのか、早速見ていきましょう!
ゾーニングとは
まずゾーニングとは製造施設の中をゾーンごと(製造工程や洗浄度)に区分することです。ゾーニングには交差汚染を防ぐ効果があります。
例えば原材料を保管庫から下処理場へ移動させるときに、そのまま段ボールの状態で持って来たらどうなるでしょうか?下処理場で下処理をしている材料と段ボールについたほこりや虫が共存する空間が生まれてしまうということです。これでは下処理をしている材料を汚染してしまいますよね。
この他の工程でも同じようなことが言えます。作業場所が変わるとき、工程が変わるときというのは汚染物質が移動するリスクが最も高くなります。
そのため以下のようにゾーニングする必要があります。
- 一般区域(外部)と作業区域(工場内)
- 洗浄度ごとに 清潔作業区域と準清潔作業区域と汚染作業区域
→小規模の工場であれば清潔作業区域と汚染作業区域に分けるだけでも良い。
台車のタイヤ(キャスター等)からの汚染を防ぐ方法
車輪からの汚染を防ぐ方法は大きく分けると「車輪を履き替える」「車輪を洗う」に分けられるのではないでしょうか。そもそも異なるゾーンで台車やキャスターを区別して、同じ台車を使わないようにすることが最も効果的なゾーニング方法だと言えます。
はじめに簡単に積み替えができ、ゾーニングに効果的な商品を一つご紹介いたします。
① キャスコン
これは台車とコンベヤの両方の機能を持っている装置です。
手押し台車をコンベヤラインにドッキングすれば、人の手で積み直すことなく次のエリアの台車へと移動できる仕組みになっています。
手押し台車⇒コンベヤライン⇒手押し台車
(ドッキング) (ドッキング)
★詳しくは下記サイトへ
あなたの物流アドバイザー MONOLIX
とは言え一つのエリアで台車を使用し続けていれば必然とタイヤは汚れてきます。次にタイヤやキャスターの洗浄について、2つの方法をご紹介いたします。
② キャスピカ
これは流水式の台車車輪洗浄装置です。
台車のキャスターを流水で洗浄し、その後ブロアーで水切りまでできる機械です。床工事なしで、キャスターの路面だけでなく側面まで洗浄できます。所要時間は約50~80秒です。
★詳しくは下記サイトへ
蔵王産業株式会社
③ リフトマット・ステップマット
これはウレタンゲルでできた粘着マットです。マット上をタイヤが通過するだけで、タイヤ汚れを吸着します。
台車の重量によって使用するマットを選ぶのですが、ステップマットは100㎏程度まで、リフトマットはフォークリフト等にも耐えられる強度があるため約4トンまでの台車・車両を通過させることができます。
(写真:リフトマット)
(写真:ステップマット)
マットの表面にタイヤの汚れが付着したら、水拭きをすると簡単に汚れを落とすことができます。また水気が乾いたら繰り返し使用できるので、ランニングコストもほぼかかりません。環境にもお財布にも優しいマットですね。
★詳しくは下記サイトへ
株式会社エクシール「リフトマット」
株式会社エクシール「ステップマット」
まとめ
いかがでしたでしょうか。特に食品関連工場ではHACCPの義務化によってゾーニングは重要な項目となっています。エリアをゾーニングすることで交差汚染を防ぐことができ、異物の移動を未然に防止します。
製造工程において作業者だけが異物を持ち込む要因ではありません。タイヤ汚れまで気に留めて、一つでも多くの異物混入・交差汚染の可能性をなくしていけると良いですね。