「後で除菌するから大丈夫」は危険!!除菌と洗浄を理解しよう【食品工場・飲食店の衛生管理】
こんにちは!先日久しぶりにジグソーパズルを家族5人がかりで完成させました、鈴木です! 難しい空エリア、木々エリア、端のほうの真っ白エリアを必死で悩む家族を横目に、私は人物周りエリアというとても難易度低い場所を積極的に担当・・・次は難しい場所も頑張ります(笑) さて、今回の記事で紹介するのは、タイトルにもある通り食品工場・飲食店の「除菌と洗浄」について、しっかり理解しておかないと見落としがちな間違いについて、ご紹介していきたいと思います。 「除菌」の重要性と落とし穴 突然ですが、「除菌」という言葉の持つパワーってすごいですよね。「菌」を「除去」するわけですから。 食品工場や飲食店では、細菌や微生物の問題には大変敏感です。 というのも、細菌や微生物というのは目では見えないほど小さく、少しでも付着していると環境によっては大量に増殖してしまいます。増えた細菌は臭いなどとしてお客様に不快感を与えるばかりでなく、最悪の場合、除菌がしっかり行われなかったことが原因で食中毒事故に発展してしまうことも考えられます。 でも大丈夫!しっかり除菌したから、悪い物質はみんな除去されているはず!と、除菌スプレーをかけている光景を目にします。食器や条理器具などの洗浄も、「後で除菌するから、洗いはほどほどで・・・」と、除菌と洗浄をしっかり理解できていない従業員さんは思ってしまうかもしれません。 洗い残しがあると、除菌は効果がなくなります。 「洗浄」と「除菌」の目的の違い 食品衛生分野における洗浄の目的は大きく分けて二つ。 一つ目は、水洗いで食品残さなど食品由来の目に見える部分の汚れを落とすこと。そして二つ目は、食器用洗剤などで付着している油脂やたんぱく質汚れを除去することです。 これらは残っていると有害な微生物や細菌が繁殖する際の栄養分になってしまう他、色やにおいが次に使う食品に移ったり、アレルギー成分が残っていた場合は危険な事態につながりかねません。また、目に見える汚れはお客さんに不快感を与え、クレームや、工場や店舗の信用が失われてしまうことにもつながります。 一方除菌の目的は、「洗浄後」に残った微生物を除去すること、または体に害のない程度まで減らすことが目的となります。 洗浄と除菌はお互いがお互いをカバーするような密接な関係となっています。 洗浄だけでは細かい微生物を除去しきれません。また洗浄が不十分で除菌をしても、洗い残しの汚れが微生物と除菌剤の接触を妨害することで効果がなかったり、汚れと除菌剤が反応することで除菌力が大幅に低下してしまうなど、除菌の効果がなくなってしまうのです。 汚れの種類に合わせて適切な洗浄剤を使用しよう 汚れに合わせた洗剤を使用することで、洗い残しを防ぐことが出来ます。 ここでは食品工場によくある3つの汚れに適した洗浄剤の種類を紹介していきます。 ①食品由来の軽い汚れ 油、たんぱく質、でんぷんなどの、軽い汚れに対しては、中性洗剤が効果的です。ブラシやスポンジによるこすり洗いを行うことで、洗い残しを減らすことが出来ます。 ②やや変性した油脂などの汚れ 油分を多く含んだ汚れに関しては、弱アルカリ洗浄剤の使用が効果的です。 洗浄剤を塗布し、3~5分程度置くことで、調理器具についた油脂汚れをしっかり分解し、落としてくれます。 ③油脂やたんぱく質のしつこい汚れ 頑固な油汚れや、乾燥や加熱でこびりついたしつこい汚れに対しては、アルカリ洗浄剤を使うとよいでしょう。 特に、塩素系除菌剤を配合した塩素系アルカリ洗浄剤が強力です。 10~30分程度置いた跡、こすり洗いを行います。洗浄液の温度を上げるとより効果的になります。 洗い残しが多くみられる箇所を意識する 洗い残しをなくしその後の除菌を効果的に行うためにも、どのような場所に洗い残しが多いかを理解しておくとよいでしょう。 ①包丁、お玉などの柄の付け根 ②フォークの刃の隙間、スプーンのくぼみ部分 ③ザルやボウルの縁の裏側、脚、編み目など 洗浄剤の洗い残しにも気を付けよう 汚れの洗い残しの無い様、しっかり洗浄を行うことも大切ですが、使った洗浄もしっかりと洗い流し、「洗浄剤の洗い残り(残留洗剤)」もないようにしなければいけません。 食品由来の汚れや残留洗剤は、食器や調理器具に残留がないかどうかチェックすることが出来ます。 定期的にチェックを行い、クレームゼロの工場、店舗にしていきましょう。 食品残さや残留洗剤の洗浄度のチェックについては、こちらの記事でも詳しく紹介しているので、是非参考にしてみて下さいね。 初心者でもわかる!食品残差や残留洗剤の洗浄度チェックの仕方|食品工場の衛生管理 まとめ いかがでしたか。 汚れの種類によって洗剤を使い分けながら、洗い残しのない洗浄を行うことで、その後の除菌工程も効果を発揮します。 衛生管理をしっかり心がけて、安心安全な製品を提供していきましょう。 参考:ニイタカ衛星通信1602 【前の記事】食品工場でユニフォームの色がもたらす効果|視覚を利用した異物対策をしよう【次の記事】【まとめ】HACCP(ハサップ)を導入するための7原則12手順|初心者のためのHACCPのはじめかたThe following two tabs change content below.プロフィール最新の記事 鈴木ちか企画課 : 株式会社エクシール ウレタンの特性を活かし様々な商品を製造・販売している、株式会社エクシールで働いています。最近は食品工場向けの依頼が多く、仕事を通して学んだ製造業のアレコレを記事にしていきたいと思っています。同じ製造業の方が見て何かヒントになるような、そんな記事が描けるよう日々努力していきます! 最新記事 by 鈴木ちか (すべて見る) フォークリフトの点検とメンテナンス|工場内のタイヤ跡対策 – 2020年12月23日 冬こそカビの季節!湿度管理を見直して冬のカビを対策しよう – 2020年12月9日 フードマイレージとは?|食品工場と環境への取り組み – 2020年11月25日 Pocket
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