公開日: 2020年1月30日 - 最終更新日: 2022年9月5日

6次産業化とは?メリットとデメリットは?

鈴木ちか
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こんにちは!
今年は厄年ということもあって、先日伊勢神宮に厄払いに行ってきました!鈴木です。
これでもう今年はゴルフボールが頭に当たることはないでしょう!

さて、今回の記事では最近増えてきている「6次産業化」についてご紹介していきます。
6次産業化ってなに?という方から、6次産業化は農家がやるもので食品工場には関係ないのでは?という方まで、是非一度この記事を読んで、今後の事業戦略や新規提案に役立ててくださいね。

 

6次産業化とは?

6次産業化とは、1次産業・2次産業・3次産業それぞれの産業を融合することにより、新しい産業形態を形成しようとする取り組みのことです。
「6」は、1次産業×2次産業×3次産業=6次産業を表しており、産業の融合により新しい価値を生み出すことを意味しています。

1次産業・2次産業・3次産業

1次産業は、農業や漁業、林業などの、自然の資源を活用する生産業に当たります。
一方2次産業は、製造業や建設業など、1次産業によって生産された材料を使って製造加工を行う産業です。
また、3次産業は、1次や2次に含まれないサービス業などの産業をいいます。宿泊施設や小売店、飲食店などがこれに当たります。

6次産業化は簡単に言えば、生産から加工、販売サービスまでを一連して行うことで、付加価値の向上や中間コストの削減、そして地域の所得や雇用の拡大を目指そうという取組です。

 

6次産業化の主な事例

簡単に6次産業化についてご紹介しましたが、具体的にどのような例があるのでしょうか?
ここでは6次産業化にはどのような種類があるのか、3種類の事例を見ていきたいと思います。

 

加工品販売

野菜や果物などの生産物を使って加工品を開発、製造し、道の駅やインターネットなどで販売まで行います。
有機農産物やブランド農産物を使い、オリジナリティを前面に押し出した商品などが多くあります。

また、通常の1次産業では規格外品になってしまうようなものを有効に加工することで、新しく価値のあるものを商品化するという事例もあります。

 

農家レストラン

生産物や地域の食材を使って加工、調理したものを提供するサービスを行う、農家レストランという事例もあります。
農場にレストランを併設して、直売収穫体験を行えるようにしている農家カフェもあります。

 

農家民宿

農家民宿は、農家の住居を宿泊施設として提供し、農産物を使った料理や農業体験を楽しめるサービス産業です。
近年は「農家民泊」という言葉も話題に上がりますが、「農家民泊」は非営利であり、宿泊料をもらわないため、農家民宿とは異なります。

 

6次産業化のメリットとデメリット

6次産業化のメリット

6次産業化をする上でのメリットは様々なものがあります。
例えば、1次産業のみでは得られなかった所得が得られたり、自社の農産物に付加価値を付けることで、市場に出荷するのに比べ利益が上がることが見込めます。製造や販売まで自社で行うことで、中間コストの削減にもなるのは魅力的ですね。何より、価格決定権が事業者にあるというのは大きい点です。

また、業務拡大により新たな雇用を創出出来たり、地域の風土や伝統文化の保全にもつながります。
さらに、漁や作物を作るうえでどうしても起こりうる農閑期も、その時間を新たな仕事に充てることが可能です。

 

6次産業化のデメリット

どんなものでもそうですが、6次産業化を行うことはメリットばかりではありません。
いままでやったことない事業に取り組むことになるので、新しい人材や知識、資金が必要になります。
また、1次産業のみをやってきた方は特に、食品を加工する上で必須になってくる、「衛生面の知識や対策、資格の取得等」を新たにしっかり取り組む必要があります。

5S5定を意識して工場内の環境改善!|製造業の衛生管理

エリア別!食品工場の衛生対策まとめ

 

農商工連携と6次産業化

農商工連携という言葉があります。
これは1次産業を行う生産者と、2次産業を行う商業や工業が連携して事業拡大や雇用創出をしていく取組です。

農商工連携はそれぞれの産業を行う会社が連携するもの、6次産業化は独自で1×2×3を行うもの、というイメージがあるかもしれませんが、6次産業化においてもすべてを1社がやらなければならないというわけではありません。
生産者が単独で加工場や販売経路を持つタイプもあれば、2次3次産業は別会社と手を組み、みんなで6次産業を行っていく場合もあります。

生産者と密に連携をとって新しい価値のある商品を作っていく・・先日ご紹介したPB(プライベートブランド)にも通じるものがありますね。

 

 

6次産業化のデメリットの部分でも紹介したように、加工は加工のプロに任せた方が、衛生てきな知識や技術などの点からもよい部分はたくさんあります。
一見これまでの外注と変わらなく見えますが、6次産業と認定してもらうと、次に紹介するようなサポートも受けられるので、食品工場としても、今後の事業展開として頭に置いておいてもよいかもしれませんね。

食品メーカーのPB(プライベートブランド)商品って何?メリットは?

 

 

六次産業化法によるサポート

農林水産省にて、六次産業化法というものが設定されています。
これは6次産業化を目指す事業者に、国からのサポートが受けられるというものです。

認定事業者として登録された事業者が受けられるものの一例としては、資金援助や研修会、情報提供などのサポート、プランナーによる相談なども受け付けているそうです。

 

まとめ

いかがでしたか?
今、続々と6次産業化の事業社が増えてきています。
メリットとデメリットを理解したうえで、収入工場や地域活性化のために、6次産業に挑戦してみてはいかがでしょうか?

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鈴木ちか

ウレタンの特性を活かし様々な商品を製造・販売している、株式会社エクシールで働いています。最近は食品工場向けの依頼が多く、仕事を通して学んだ製造業のアレコレを記事にしていきたいと思っています。同じ製造業の方が見て何かヒントになるような、そんな記事が描けるよう日々努力していきます!
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