公開日: 2020年2月5日 - 最終更新日: 2022年9月5日

酸素系漂白剤の使用用途と使い方を学ぼう!塩素系との違いは?|食品工場の衛生管理

鈴木ちか
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こんにちは!先日食パン専門店の生食パンを食べてみて、耳までふわふわでびっくりしました!鈴木です^^
今回の記事では食品工場でもよく使われる「酸素系漂白剤」について、その成分やどのような用途に使うのか、使い方などを見ていきたいと思います。

 

酸素系漂白剤とは?

何度も食器や調理器具を利用していると、通常の洗浄では落ちない色素汚れが目立つようになってきますよね。
また、毎日厨房で使うふきんも、普通の選択だけでは食品由来の汚れは落としにくくなります。

色素として付着した汚れの中には、目に見えない菌やにおいの元が潜んでおり、異物混入やクレームの原因となってしまうこともあります。
酸素系漂白剤はこれらの漂白・除菌・消臭に使用されます。

 

酸素系漂白剤の成分

厨房用の酸素系漂白剤は主に粉末で、主成分は「過ほう酸ナトリウム」のものと「過酸化ナトリウム」のものがあります。
食器やふきんに付着した色素を酸化分解することによって漂白・除菌・消臭を行います。
液性は弱いアルカリ性で、お湯に溶かして使用します。

 

塩素系漂白剤との違いは?

よく耳にする「次亜塩素酸ナトリウム」のような塩素系漂白剤とは、何が違うのでしょうか?

酸素系漂白剤は塩素系漂白剤と比べると漂白作用は穏やかなため、漂白しすぎによる黄変などがなく食器などの材質を傷めにくいという効果があります。

漂白力が強すぎる塩素系では使用できないプラスチックや、メラミン素材の食器であったり、ステンレスなどにも使用が可能な事が特徴です。過酸化ナトリウムが主成分のものは、色物や柄物の付近にも使用できます。
また、低刺激で塩素臭もしないので、臭いを気にする場面でも使用できます。

 

酸素系漂白剤が使える材質

・水洗いのできる綿・麻・化学繊維の色柄物
・白物の繊維製品
・プラスチック製品
・メラミン食器
・陶器
・ガラス
・木、竹製品
・ステンレス

等に使用することが出来ます。
水洗いできないものや、ステンレス以外の金属には使用できません。

基本的に漂白除菌は塩素系で行い、塩素系でできない素材には酸素系漂白剤を使用するとよいでしょう。

 

 

酸素系漂白剤の使い方

基本的に漬け込みで漂白・除菌を行います。

使用の際は手荒れを防ぐために手袋をつけ、換気を行って作業しましょう。
汚れが残ったまま漬け込んでしまうと、漂白効果、除菌効果は大きく低下してしまいますので、必ず良く洗浄してから漬け込みましょう。

 

「後で除菌するから大丈夫」は危険!!除菌と洗浄を理解しよう【食品工場・飲食店の衛生管理】

説明書を見ながら希釈して使用します。40~50℃のお湯で希釈して使用するのが最も効果的です。

つけ置く時間ですが、通常は15~30分程度、頑固な汚れの場合は1時間程度行うとよいでしょう。
ただし、変色の可能性がある布類や金属などは、あまり長時間つけすぎないようにしましょう。

つけ置きが終わった後はしっかり水ですすいで、完全に漂白剤を洗い流します。
水気をきって、保管します。

 

まとめ

いかがでしたか?
塩素系の漂白剤では漂白・除菌できない素材でも、酸素系漂白剤であれば使用できるものもあります。
除菌・洗浄をしっかり行って、食品工場・飲食店の衛生管理を行っていきましょう。

参考:日本食品洗浄剤衛生協会HP http://shokusen.jp/

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鈴木ちか

ウレタンの特性を活かし様々な商品を製造・販売している、株式会社エクシールで働いています。最近は食品工場向けの依頼が多く、仕事を通して学んだ製造業のアレコレを記事にしていきたいと思っています。同じ製造業の方が見て何かヒントになるような、そんな記事が描けるよう日々努力していきます!
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