こんにちは!先日カーディーラーに行ったのですが、そこは車を売るというよりは、コンセプトカーの展示やカフェなども併設されている、ブランドを発信している場所だったのが印象的でした。ブランド戦略って奥が深い・・・と改めて実感した、鈴木です^^
今回の記事では食品工場でもよく使われる「塩素系漂白剤」について、先週ご紹介した酸素系漂白剤の違いや成分、どのような用途に使うのか、使い方などを見ていきたいと思います。
塩素系漂白剤とは?
何度も使用している食器や調理器具には、徐々に通常の洗浄では落ちない色素汚れが溜まっていきます。
また、毎日厨房で使うふきんも、普段の洗濯だけでは食品由来の汚れは落としにくいため、漂白剤を使って漂白・除菌・消臭を行う必要があります。
こうした漂白や除菌を行わないと、食器やふきんに付着した目に見えない菌やにおいの元が増殖し、異物混入やクレームの原因となってしまうこともあります。
酸素系漂白剤の成分
塩素系漂白剤使われる主な成分は次亜塩素酸ナトリウムで、安定剤として水酸化ナトリウムも多く含まれています。
次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性で、液体で取り扱うことが主となります。
塩素系漂白剤との違いは?
先週ご紹介したような酸素系漂白剤とは、何が違うのでしょうか?
塩素系漂白剤は酸素系漂白剤と比べて漂白力が強く、より強い除菌・除臭効果が期待できます。
ただし、素材によっては漂白しすぎにより傷んでしまったり、色柄物の布製品は脱色してしまう場合もあります。また、塩素特有のにおいも特徴です。
説明書をよく読み、塩素系漂白剤では素材を傷めてしまうものに関しては酸素系漂白剤を使用するなど使い分けるとよいでしょう。
塩系漂白剤が使えない材質
・金属製品
・メラミン食器
・獣毛のはけ
・毛や絹、ナイロン、アセテート繊維、ポリウレタン製品
・色物や柄物
・樹脂加工されたもの
メラミン食器は塩素系漂白剤を使うと表面を溶かしてしまうため、きれいになったように見えてもまた次すぐに汚れが付きやすくなってしまいます。
また、金属製のものはつけ置きすることでサビてしまう恐れがあるため、注意が必要です。
塩素系漂白剤は、食品添加物に指定されているものを使えば、野菜や果物などの殺菌にも使用することが出来ます。
野菜や果物などに付着している土汚れやホコリの中には、食中毒を引き起こす細菌が生息している恐れがあるため、直接洗浄できるのは嬉しいですね。
塩素系漂白剤の使い方
基本的に漬け込みで漂白・除菌を行います。
使用の際は手荒れを防ぐために手袋をつけ、換気を行って作業しましょう。
汚れが残ったまま漬け込んでしまうと、漂白効果、除菌効果は大きく低下してしまいますので、必ずよく洗浄してから漬け込みましょう。
説明書を見ながら希釈して使用します。次亜塩素酸ナトリウムの100mg/Lの希釈液に10分間、あるいは200mg/Lの希釈液に5分間浸すと除菌できます。
まな板を除菌する際などに、作った溶液からはみ出してしまう場合は、はみ出してしまった部分をふきんでくるみ、その上からも液を掛けることで、まな板とふきんの両方を同時に行うことが出来ます。
漬け込んだ後は、しっかりと流水ですすいでから乾燥させ、保管します。
すすぐ際は、しっかり漂白剤を落とそうとしてスポンジなどでこすりたくなりますが、せっかく除菌した後にスポンジについている雑菌が再び付着してしまう恐れがあります。
すすぐ際は水だけで。または、スポンジも一緒に除菌するか、除菌後の洗い専用のスポンジを用意するなどの対策があるとよいでしょう。
野菜や果物などの除菌方法
「大量調理施設衛生管理マニュアル」(衛食第85号別添)によると、
野菜類はよく下洗いした後に、次亜塩素酸ナトリウム(食品添加物であるもの)の100mg/L希釈液に10分間、あるいは200mg/L希釈液に5分間浸漬させてからよくすすぎます。
下洗いは、特に新鮮な野菜ほど表面のろう成分が水をはじき細菌に溶液が作用しにくくしているため、新鮮な野菜や果物であってもしっかり下洗いを行いましょう。
まとめ
いかがでしたか?
塩素系の漂白剤を直接まな板やふきんにかけると、その部分だけ脱色してしまったり生地を傷めてしまったりと、漂白や除菌にむらが出てしまうことがあるため、希釈液を作ってから作業するよう注意が必要です。
日々の除菌の参考にして、クレームゼロの工場、厨房を目指しましょう。
参考:日本食品洗浄剤衛生協会HP http://shokusen.jp/