こんにちは!エクシール清水です。
さて、今回は【TT管理】についてです。すでに管理している方も初めて聞いたという方も、改めて管理内容について知り、どんなメリットがあるのかを見ていきましょう。
※この記事は2020年2月16日に公開された記事ですが、リライトに必要な文言等を追記、修正して再度公開しました。
TT管理とは?
TT管理とは時間(Time)と温度(Temperature)を組み合わせて、食品の衛生面と品質面を管理することです。
細菌が増える原因は、温度・水分・栄養分の3つです。すべての原因がそろうことで、時間の経過とともに細菌が増殖し、食中毒が発生します。逆に、どれかひとつが欠けると増殖することはありません。
細菌が増えるのを防ぐために、時間と温度(TT)を管理します。
衛生面でのTT管理
既述した通り、衛生面でTT管理を行うことは細菌の抑制に効果的です。
厚生労働省が発表している『大量調理施設衛生管理マニュアル(平成29年6月16日付け生食発 0616 第1号 Ⅱ 重要管理事項 2.加熱調理食品の加熱温度管理 4.原材料及び調理済み食品の温度管理 より一部抜粋)』に記載の内容を紹介します。
- 加熱調理食品は、中心部が75℃ で1分間以上(二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85~90℃で 90秒間以上)又はこれと同等以上まで加熱されていることを確認するとともに、温度と時間の記録を行うこと。
- 原材料は戸棚、冷凍又は冷蔵設備に適切な温度で保存、および搬入時の時刻、室温及び冷凍、冷蔵設備内温度を記録すること。(別添1に従う)
- 冷凍又は冷蔵設備から出した原材料は、速やかに下処理、調理を行うこと。非加熱で提供される食品は、下処理後速やかに調理に移行すること。
- 加熱調理後、食品を冷却する場合には、30分以内に中心温度を20℃付近(又は 60分以内に中心温度を10℃付近)まで下げるよう工夫すること。
- 調理終了後、提供まで30分以上を要する場合は、温かい状態の食品は保温食缶等に移して保存し、その他については10℃以下で保存すること。
- 配送過程においては保冷又は保温設備のある運搬車を用い、10℃以下 又は65℃以上で温度管理を行い、配送時刻の記録を行うこと。
- 調理後の食品は、調理終了後から2時間以内に喫食することが望ましい。
品質面でのTT管理
品質面でTT管理を行うことで、微生物や酵素が活動しにくくなり、食品の変質を抑制します。
具体的に次のようなメリットがあります。
① 50℃洗い
その名の通り50度(48~52℃)のお湯で洗うことを指します。
野菜や果物は表面に傷が付かないように、例えば葉物野菜は15~20秒、根菜類は5~6分、根菜以外の固め野菜は2~3分、トマトは常温に戻してから4~5分洗います。洗った後はしっかり水気を切ります。
お肉はこすり洗いをして約5分(冷凍肉は2~3分)お湯につけてから冷水へ、魚は2~3分(お刺身は1~2分)つけてから氷水へ移します。ここで注意すべきことは、43℃以下のお湯では菌が繁殖してしまうことと、お肉や魚は洗ったあとすぐに調理する必要があることです。
50℃洗いのメリットは次の通りです。
- 鮮度が良くなる
- アクや臭みが取れる
- 甘みが増す
- 汚れが落ちて色つやが良くなる
- 肉や魚の表面に付いた酸化物が落ちる
② 真空低温調理法
食材と調味液を一緒に真空包装し、湯煎などによって低温(58~95℃)で一定時間過熱後提供するか、過熱後急速に冷却してチルド保管する調理法です。
真空低温調理法のメリットは次の通りです。
- 素材の酸化防止
- 素材に調味料が均一に染み込む
- 加熱による素材の細胞破壊を防ぐ
- おいしくジューシーに仕上がる
- 保存期間が長くなる
まとめ
いかがでしたでしょうか。TT管理を行うことで食品の衛生や品質を保つことができますね。また、TT管理を新調理システムと組み合わせると、さらに時間短縮もできるので、衛生や品質を保ちながらコスト削減までできます。是非TT管理を取り入れてみませんか?
◇新調理システムに関する記事はこちら!
◇参考サイト
サラヤ業務用製品情報
サラヤ業務用製品情報
HACCP認証協会
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