こんにちは、エクシールの清水です。
今回は、【汚染度の異なる環境を移動する際に気を付けるべきこと】についてご紹介します。
ゾーニングは、安全な食品を提供するために重要です。
ゾーニングの理想は区画ごとに人員を配置し役割を完全に分けることです。しかし、人手が少ない環境では、一人が複数の作業をこなさなければならない場合があります。
区画間の移動が必要となる場合での交差汚染を防ぐためのポイントについて考えていきましょう。
※この記事は2020年9月15日に公開された記事ですが、リライトに必要な文言等を追記、修正して再度公開しました。
ゾーニングの必要性
ゾーニングとは、施設内を製造工程や衛生レベルによって区分することです。ゾーニングは交差汚染の防止に繋がります。
原材料の受け入れから下処理、製造の工程を区分せず作業を行った場合、受け入れ時の箱に付着した虫や汚れなどからその後の工程に持ち込まれ食材を汚染してしまいます。
冒頭でお話したように、ゾーニングの理想は工程ごとに部屋を設けそれぞれに人員を配置することですが、作業場の大きさや工程の内容によっては完全に作業環境を分離させるというのは難しく、一人の人が複数の作業をこなさなければならない場合があります。
限られたスペースの中でゾーニングを徹底したい場合には以下のようなことに気を付けることが大切です。
ソフト面での対策を徹底する
靴の履き替え
靴底は作業時に落下した残渣や水分が付着するため汚染されています。このまま清浄度の異なる区画に移動すると靴底を通して汚れが持ち込まれてしまいます。
作業する区画ごとに専用の靴を設置し、その都度履き替えましょう。
手洗いと消毒
手は食品を直接触るため常に清潔でなければいけません。
作業前の手洗いが必須なように、異なる区画に行く際や作業内容を変える際は手洗い・消毒を必ず行いましょう。
手順としては靴の履き替えを行ってから手洗いをします。
衣服の交換
作業時に飛び散った水分などが付着する衣服は交差汚染に繋がる可能性が高いです。
作業着自体を交換できれば良いのですが、時間も手間もかかるため難しいことと思います。衣服が汚れる可能性がある場所では、エプロンや前掛けを用意しておき、それを身に着けてから作業をしましょう。
時間で作業内容を区切る
作業区域自体を区分できない場合は時間で内容を区切ります。
はじめに下処理などを行いすべて終えてから、シンク、作業台を洗浄し調理工程に移りましょう。その際、汚染作業と非汚染作業を同時に進めないよう注意します。
区域の境界線に仕切りを設置すると効果的
コストをかけない区分方法として床に線を引くという方法がありますがこれはお勧めできません。
床を見れば一目で汚染作業区域と非汚染作業区域を判断できます。しかし、台車や人が線を越えて簡単に通ることができるため、非汚染区域に汚れが侵入する可能性が高く正しくゾーニングが行えません。
ビニールカーテンやパーテーション等どのようなものでもいいため、区画間に仕切りを設置することで台車や人の侵入や水の飛散などを防ぎ、予算を抑えてゾーニングができます。
▼ ゾーニングの仕切りについて詳しい記事はこちら
粘着マットの設置もおすすめ
こちらは靴の履き替えをせず、靴底に付着した汚れを粘着マットで除去しすることで交差汚染を防ぐ方法です。
粘着マットの中でもおすすめなのが、エクシールで取り扱っている『ステップマット』です。
ステップマットの汚れの除去率はなんと90%以上※。※ATP(+AMP)拭き取り検査結果より
自己粘着性のあるやわらかなウレタンゲルゲル素材が微細な粉塵も逃さず除去します。
粘着材不使用のため、靴底に糊移りして汚染を広げる心配もありません。
マットが汚れたら、水拭き清掃をすることで粘着力が元に戻ります。
繰り返し使用できるため、一度のご購入で2~3年お使いいただけます。使用後にめくって捨てるゴミが出ないのでSDGsの活動に貢献します。
▼ 詳細はこちらをご確認ください
商品紹介|靴底の汚れを90%以上除去!異物の持ち込みを防ぐ「ステップマット」
まとめ
食品工場では必須なゾーニングですが、その方法は環境によってそれぞれ異なることと思います。
汚れを持ち込まない意識を徹底したソフト面での衛生対策ができれば、各衛生レベルで部屋を設けなくとも立派なゾーニングとなります。反対に、従業員に衛生意識がなければ部屋を区分していたとしても食品トラブルのリスクは高まります。
従業員一人一人がゾーニングの必要性を理解し、食品を汚染させない対策を行うことが大切ですね。