こんにちは!最近温かい昼間に換気をと窓を開けっぱなしにしてしまうと、夕方から急に寒くなります。こんな季節は、温泉が恋しくなりますね!
今回の記事では、食品工場における換気、空調設備について、HACCPにおける設備の要件を参考にご紹介していきたいと思います。
HACCPに沿った衛生管理の制度化
2020年6月より日本でも始まったHACCP(ハサップ)の制度化。現在は1年の猶予期間で、2021年6月より完全施行となります。
コロナウイルスやインフルエンザなどの感染予防にも換気は大切ですが、食品工場内では異物混入の原因となることもあるため、換気や空調設備は大切です。
しっかりHACCPの基準を理解して、クレームのない工場づくりを目指しましょう。
HACCPについてはこちらでも詳しく紹介しています。
構造の要件
製造場には、適当な位置に新鮮な空気を十分に供給する能力を有する換気設備を設け、必要に応じて温度、湿度のコントロールができる設備にします。
特に、製造において水蒸気や熱気などの発生する場所には、これらを強制排気する設備が必要です。
空気の流れは、殺菌・加熱工程側(清潔エリア)から原材料受け入れ側(準清潔エリア)へ向かうようにします。また、原材料を取り扱う場所とそれ以外の場所の空気は別々に循環が行われる事が望ましいでしょう。
高度清浄区間(クリーンエリア)は、NASAクラス10,000の規格基準に適合する程度の清潔度が求められます。
外気を取り込む換気口には、汚染された空気が入ってくるのを防ぐため、フィルター等を設置します。
換気口や換気扇の近くに虫が湧くと、空気と一緒に取り込んでしまう可能性があるため、屋外のごみ置き場の場所と重ならないよう注意しましょう。
吸気口、排気口に備える防虫ネットは、格子幅1.5mm以下のものであることが推奨されています。
室内の空調用空気取り入れ口も、水やホコリが空調設備に入ってしまうのを防ぐため、その近くではこういったものが発生するような作業を行わないよう、作業エリアを調整しましょう。
保守点検・衛生管理の要件
正常な換気や空調設備を運営していくためにも、保守点検は大切です。
まず、換気扇、フィルターは、定期的に清掃します。
特に除菌フィルターは、目詰まりしてしまうと風力不足や破損などによって除菌効果が低下してしまいます。定期的に点検し、必要に応じて交換を行いましょう。
また、パーティクル数や、浮遊菌数も定期的に測定し、空調設備の作動状況が適正であるか確認しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
近年ますます関心が高まっていく食品の衛生管理。
しっかりチェックをして、安全な食品の提供を心がけましょう。