こんにちは!エクシールの鈴木です。2020年も残りひと月を切りました。
今年は新型コロナウイルスの流行もあって、様々な業界で大きな打撃を受けることとなった一年でした。
何とか今年を乗り切って、来年がより良い年になるよう、この季節に是非着目して対策したい「冬のカビ」について、今回の記事ではご紹介していきたいと思います。
カビと言えば湿度の高い夏のイメージがありますが、実は冬の方がカビの被害が多いと言われています。
カビの原因や発生しやすい場所、対策方法をチェックして、工場を清潔に守りましょう。
冬のカビ被害が多い理由は?
現代の構造物はほとんどがコンクリート造です。壁や床がコンクリートだと、それが水分を吸ってため込み吐き出すことで湿気が溜まってしまいやすくなります。
更に、技術が発展したことによって屋内はより機密性の高く、通気性のない、湿気や温気の逃げ場が少なくなっています。
こういった環境では、気温の低くなる冬の季節は「結露」が起こりやすく、それによってカビの繁殖が活発になり、被害が多くなってしまうのです。
カビが発育する環境は?
カビが発育する主な条件は、「温度」「湿度(水分)」「栄養」等が挙げられます。
カビが成長する温度は「0℃~40℃(最適温度25℃~28℃)」となっており、夏であろうと冬であろうとお構いなしに成長します。
また、カビの発生しやすい湿度は65%以上と言われていますが、それ以下の場合でも生存はしています。
更に、栄養は食品だけでなくホコリや汚れ、塗料などをも養分として増殖しているため、しっかりと清掃することが大切です。
カビの繁殖する条件やカビの苦手な環境について詳しく紹介した記事がありますので、そちらも参考にしてみて下さい。
結露が起きやすい場所とは?
カビの繁殖を防ぐために結露対策を行う際、どのような場所に結露ができやすいのか知っておく必要があります。
一般的に、結露ができやすい場所は、
①蒸気の発生する場所
②湿気の多い場所・湿気を含みやすい場所
③空気の流れが悪い場所
④温度差の激しい場所
になります。
次の項目から具体的な場所と対策例を見ていきましょう。
天井ボード
湿気を含んだ空気が冷えた天井によって結露となり、天井のカビの原因となります。
特に食品工場では、大量の蒸気が発生する過程などもあり、その場合近くの天井に大量の結露が発生していることもあります。
対策としてはサーキュレーターを使って空気を循環させたり、除湿を行ったりすることが効果的です。
天井の結露対策については詳しくまとめた記事もありますので、是非参考にしてみて下さいね。
窓・外壁
外気で冷えた窓や壁などに湿った空気が触れることで結露となります。
冬は特に外気と室内の気温差が大きくなるため、窓やドアなどの入り口付近は結露しやすいため注意が必要です。風の循環や除湿対策を行ったり、こまめに清掃をしてホコリやカビをためないようにするとよいでしょう。
また、外気との温度差を減らすため断熱材などの設置も有効です。
冷蔵庫・冷凍庫内
冷蔵庫・冷凍庫も、外の空気との温度差が大きいため結露しやすい箇所となります。
扉の開閉が多いほど、暖かい空気が冷たい庫内に入りこみ、冷えた天井や壁に当たって結露となります。冷凍庫の場合は結露がそのまま凍り付き霜となってしまうこともあります。
庫内や入り口に水たまりができている場合、カビが発生する可能性が高いです。
水が溜まってしまっている箇所はサーキュレーターによる風の循環で湿気をとどめないようにしたり、冷凍庫や冷蔵庫に前室を作って温度差を少なくするとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
カビは夏場のイメージがあるかもしれませんが、実は屋内と屋外の温度差のある冬も発生しやすく、作業場にカビが発生してしまうと商品への異物混入や作業者の健康を害する原因になる恐れがあります。
しっかり今年のうちに対策をして、万全の体制で2021年を迎えましょう!
カビ対策についてはこちらの記事も参考にしてみて下さいね!