こんにちは、エクシールの鷲見です。
今回は、前回に続きクリーンルームの4原則の中の「発生させない」の理解を深めていきたいと思います。
↓前回の記事はこちら↓
クリーンルームの4原則は、クリーンルーム内の清浄度を向上し、維持させるために遵守するべき項目です。しかし、クリーンルームだけでなく製造に携わる現場では、同じように全ての工程で衛生的な環境づくりを目指すことが大切であると考えます。
本記事では、クリーンルーム以外でも活用できそうな内容もご紹介していきます。
「発生させない」ために守るべき内容
適切な作業服を着用する
作業服は、それぞれのクリーン度に応じたものを着用しましょう。
清浄度の高いクリーンルーム(クラス1000以上)ではオーバーオールタイプの防塵衣、それ以下の環境では上下セパレートタイプを用いるなど、取り扱う製品やクリーン度などによって適切なものを選びます。
使用した作業服はクリーニングに出して管理します。
クリーンルーム以外での作業服も、自宅での洗濯は他の衣服の繊維の付着などが考えられるため、可能であればクリーニングや自社での洗濯が行えると良いですね。
持ち込む備品を見直す
汚染を防ぐために発塵しにくい備品や掃除道具、材料を選びます。
室内に持ち込んで良い物を決めて管理しましょう。
無駄な動きを減らす
前項でもお話した通り、クリーンルーム内では発塵を抑えるウエスや手袋が用いられています。しかし完全に発塵を防げるわけではなく、作業を続ければそれらの繊維が空気中を舞います。
また、人の歩行や作業中の動作でも床に落下した汚れが飛散したり、袖口などの衣服の隙間からホコリが飛び出すポンピング現象が起きたりします。
作業中はムダな移動、動作が無いように心がけましょう。
また、衣服からの発塵を抑えるために入室前のローラーがけやエアシャワーなどによる除塵を徹底しましょう。
作業場の劣化状況を把握する
天井、壁、床に塗装の剥がれやひびがないかを確認します。
他にも、デザインが施された凹凸のあるものや柔らかい素材は、縁にほこりが溜まったり、表面が削れたりして粉塵の発生源となる可能性が高まります。
定期的に内装の点検を行い、劣化部分は都度補修をしましょう。
施工を検討する際は、平滑で強度のある素材を選びます。
まとめ
今回は、クリーン化の4原則の「発生させない」についてご説明しました。
作業者自身が汚染源となることも考えられるため、作業中の動作や物の扱い方にも意識をすることが大切です。
また、室内で使用する素材にも細心の注意を払い、発塵源を作らない意識をしましょう。
<参考>
株式会社ホクト総研「クリーンルームの4原則」:https://www.hokuto-sk.co.jp/
シーズシー株式会社「シーズシーのおすすめ」:https://www.csc-biz.com/