こんにちは、エクシールの今井です(^^)/
今回は【食品添加物】についてです。
食品添加物は、私たちの日々の食事に欠かせない存在です。加工食品や保存食品などに使用され、食品の品質を維持し、消費者にとって便利で魅力的な製品を提供します。しかし、食品添加物がどのように使用され、健康にどのような影響を与えるのかについて、詳しく理解している人は少ないかもしれません。この記事では、食品添加物の主要な種類とその使用目的や効果、健康への影響について紹介していきます。
食品添加物とは
食品添加物とは、食品の保存性を高めたり、風味や見た目を良くしたりするために、食品に加えられる物質のことです。これらは、加工食品や飲料などの品質を保つ役割を果たします。
主な目的は3点あります。
■ 保存性の向上 :腐敗や変質を防ぐため
■ 風味や色の改善:食べやすく、見た目が良くなるようにするため
■ 栄養成分の保持:食品の栄養価を維持するため
日本では使用される食品添加物は厳格に規制されており、安全性が確認されたものだけが許可されていますが、過剰に摂取したり、使用量が守れなかったりすると健康に影響を与える可能性があるため、適切な使用が求められます。
食品添加物の種類とその効果
日本にある食品添加物の数は、800品目を超えています。
ここでは、身近な食品に使われることが多い食品添加物を紹介します。
保存料(食品の長期保存をサポート)
<使用目的>
保存料とは微生物等による食品の腐敗を防ぎ、保存性を高めるために使用されます。
微生物を殺す殺菌剤と異なり、保存料は腐敗の原因となる微生物の増殖を抑制するものになります。
<効果>
食品が長期間保存可能になり、消費者にとっては常に新鮮な状態で食べることができます。保存料があれば、微生物による腐敗が防がれるため、食品ロスを減らすこともできます。
<代表的な保存料>
ソルビン酸:パンやチーズ、漬物などに使用され、カビや酵母の繁殖を防ぎます。
安息香酸:飲料や調味料に使われ、酵母やカビの成長を抑制します。
パンは保存料を使用することでカビや細菌の発生を防ぎ賞味期限を延ばし、長期保存をできるようになり、ベーコンなどの加工肉製品は発色や風味の維持にも役立ちます。
健康への影響としては、適切な使用量であれば安全ですが、過剰摂取やアレルギー反応を引き起こす場合もあります。ソルビン酸に敏感な人は、皮膚のかゆみや赤みを感じることがあります。
酸化防止剤(食品の品質を保つ重要な役割)
<使用目的>
酸化防止剤とは食品が酸化して風味や色が変わるのを防ぐために使われます。酸化を防ぐことで、食品の色、風味、栄養価を保ちます。
<効果>
食品の色を保ち、栄養素が失われるのを防ぐため、消費者が長期間新鮮な食品を楽しむことができます。風味や香りも保たれるため、より美味しい状態を維持できます。とくに油脂成分は空気酸化によって、食品成分の風味を損なうだけでなく、有害な過酸化物が生成される場合もあるため、果物や野菜の加工品の褐変や変色を防止したりするために重要な役割を担っています。
<代表的な保存料>
ビタミンC(アスコルビン酸):ジュースや野菜に使用され、酸化を防ぎます。
亜硫酸塩:ドライフルーツやアーモンド、ナッツ等に使われ、酸化防止と色を保持する効果があります。
アーモンド、ピーナッツなどのナッツ類は油脂を多く含んでいるため、酸化防止剤を使用することで、風味や鮮度を保てるようになり、ポテトチップスやスナック菓子も酸化による劣化を防ぐ目的で酸化防止剤が使用されます。
健康への影響としては、通常の使用量では問題ないとされていますが、亜硫酸塩に敏感な人は喘息などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。ビタミンCは、過剰摂取を避ければ健康に良い影響を与えますが、大量摂取により腹痛や下痢を引き起こすこともあります。
甘味料(低カロリーで甘さを提供)
<使用目的>
甘味料とは砂糖の代わりに甘さを加えるために使用されます。砂糖と比べて数百倍の甘さがあり、少量で甘みをつけられるので、カロリー制限や糖質制限をしている人々にとって重要な役割を果たします。
<効果>
カロリーを抑えつつ甘さを楽しめるため、ダイエット中や糖尿病患者にとって有用です。また甘味を提供することで、消費者の満足度を高めます。
<代表的な保存料>
アスパルテーム:低カロリーの人工甘味料で、ダイエット飲料や低糖質食品に使用されます。
ステビア:天然由来の甘味料で、カロリーがほとんどなく、健康志向の製品に使用されます。
甘味料がよく使用されている食品は、清涼飲料水、ガム・キャンディー、お菓子などです。
その他にも乳製品やシリアル、調味料などさまざまなものに使用されます。
健康への影響としては、甘味料は通常よりも強い甘さを感じるため、常用すると甘みを感じにくくなり、より強い甘みを求めてしまう可能性があります。またWHOの調査では糖尿病や心血管疾患のリスクが高まると発表されているため、過剰摂取は控えましょう。
着色料(視覚的な魅力を高める)
<使用目的>
着色料は食品に色を加えるために使用され、消費者の食欲を引き立てる役割を果たします。特に加工食品や飲料、お菓子に使用されます。
<効果>
着色料を使うことで食品の見た目が鮮やかになり、消費者にとって魅力的に映ります。また商品ごとの品質や色の均一性を保つことができます。
<代表的な保存料>
タール色素:赤色や青色など、鮮やかな色を与えるために使われます。
カロチン:天然由来で、オレンジ色や黄色を加えるために使用されます。
着色料が主に使用されている食品は、アイスクリーム、明太子、醤油・ソースなどが挙げられますが、その他にも幅広い食品に使用。
鮮魚類や食肉、野菜類に着色料を使用することは品質や鮮度がわからなくなるため禁じられています。
乳化剤・安定剤(滑らかな食感を提供)
<使用目的>
乳化剤や安定剤は油分と水分が分離するのを防ぎ、均一で滑らかな食感を提供するために使用されます。
<効果>
製品が均一なテクスチャを保ち、消費者にとって心地よい食感を提供できます。
乳化剤は乳化の他にも、ホイップクリームの泡立ちをよくする起泡、豆腐の泡などを消してなめらかにする消泡などの働きがあります。
<代表的な保存料>
レシチン:大豆や卵黄から得られ、マヨネーズやドレッシングに使用されます。
グァーガム:アイスクリームやスープに使われ、安定剤として働きます。
チョコレート製品はカカオバターや他の油脂と成分を均一に混ぜ合わせ、なめらかな食感を生み出すために乳化剤を使用して、口当たりをよくし、製品が均一に固まります。
健康への影響としては、一般的に安全とされていますが大量摂取により消化不良を引き起こすことがあるため、適量を守ることが重要です。
まとめ
食品添加物は食品の品質を保ち、保存性や風味、食感を向上させるために使用されますが、過剰摂取や不適切な使用が健康に影響を与える可能性があります。日本では、使用される食品添加物について厳しい基準が設けられていますが、消費者としては成分表示を確認し、無添加やオーガニック食品など、健康を意識した選択肢を選ぶことも重要です。
<参考>
特に食品添加物が多い食品10種類|注意したい身近な食べ物とは?|アイチョイスのWEBマガジン
一般社団法人食品添加物協会