公開日: 2018年10月28日 - 最終更新日: 2022年8月18日

品質管理のキホン|QC7つ道具「管理図」とは?

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こんにちは!エクシールの清水です。
先日、育休中の先輩と、寿退社された先輩とごはんへ行ってきました!様々な話ができてとっても楽しかったです。普段は会社にいませんが、自分のことを気にかけてくださってすごく嬉しかったです(^_^)
私も後輩たちのことを大切にしていきたいと思います!

さて今回はQC7つ道具の中の【管理図】についてご紹介します。
問題の発見や対策がうまくできているかを確認するのにとても効果的な図です。早速まとめ方を確認していきましょう!

 

QC7つ道具について

まずはQC7つ道具について簡単に。これはわかりやすく言うと「仕事のプロセスから得られる品質特性データを解析し、問題解決を行うために活用する手法(カイゼンベースより引用)」です。

7つ道具とは次の通りです。

  • パレート図
  • 特性要因図
  • ヒストグラム
  • グラフ
  • 管理図
  • チェックシート
  • 散布図

 

管理図について

データの時間的推移を表したグラフに、中心線と上部・下部管理限界線を加えた図です。
工程を管理状態(安定状態)に保つために活用する手法となります。

同じ「人」「機械」「材料」「やり方」であっても、製品の品質にはバラツキが生じることがあります。
管理図は工程の中での偶然原因(わずかな素材の硬さの違いなど避けられない原因)による自然なバラツキと異常原因(工程が通常と異なっているなど、何かが起きている状態)のバラツキを区別し、工程が安定しているのか見ることができます。

管理図を用いることで、品質が合格できる範囲(規格限界)を把握することができたり、工程の管理限界を保つことができます。製造過程で規格限界を超えれば不合格であると判断できますし、管理限界を超えた時は対策を打つ必要があると判断できます。

 

管理図の構成と見方

良く使用される管理図の中にX-R管理図を見ていきます。

管理図は管理線である一本の中心線(CL)と、その上下に合理的に決められた管理限界線(UCL、LCL)からなっています。この中に工程状態(品質)をあらわす値がプロットされます。

全ての点が上下2本の管理限界線内に存在し、点の並び方に傾向がなければ、工程は「安定状態」であるとみなすことができます。一方で点が線の外に出た場合や点の並び方に傾向が表れている場合、工程は「安定状態にない」とみなし、異常状態が起きていると判断して対策をとる必要があります。

 

安定/異常状態のまとめ

次のような見方ができるときは異常状態を示します。

①管理限界線の上に点が出ている。
②管理限界線の中に点が存在しているが、中心線の片側に連続7つ以上の点が並んでいる。
③点が管理限界線の中にあっても、管理限界線の近くに連続3点中2点存在している。
④点の並び方に傾向(上向き・下向きにつながっている、または周期的に上下する)がある。

 

管理図で異常を発見した場合、作業方法の変更や工具・機械の摩耗等の原因が考えられます。
R管理図で異常を発見した場合、バラツキが大きくなったことを示しています。

次のような見方ができるときは安定状態を示します。

⑤管理図内の連続25点以上の中に①~④があてはまらない。

管理図の作成方法については次のサイトでまとめられていたので是非確認してみてくださいね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。管理図の規格限界を把握したり、管理限界を保つことで、品質を保つための管理をすることができます。また問題への対策を講じた後に、果たしてその対策は意味があるのかどうかも管理図にて確認できます。問題の発見や管理の確認のために、是非管理図を活用してみてくださいね。

 

 

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ウレタンゲルというやわらかな素材を扱った工場向けの商品を製造・開発する、株式会社エクシールに勤めています。海外向けのサイトを担当しており、国内外の製造者の方々へ新商品の紹介やご提案の仕事をしています。工場で働く皆様へ衛生管理の考え方や最新の情報を記事にしていきます!私ごとですが寒い時期の温泉がだいすきです。
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