公開日: 2018年11月11日 - 最終更新日: 2022年8月18日

品質管理のキホン|QC7つ道具「散布図」とは?

Avatar photo清水まり
  • シェア
  • twitter

こんにちは!エクシールの清水です。
気づけば2018年も残り2か月を切りました。年々時間が経つのが早くなるように感じます…「明日やろうは馬鹿野郎」という言葉を聞いたことがありますが、来年にやり残しをつくらないように、今から計画的に行動していこうと思います!

さて今回はQC7つ道具の中の【散布図】についてご紹介します。
2つのデータを用いて、問題の原因を見つけたり、特性同士の関係性を判断するのにとても効果的な図です。早速まとめ方を確認していきましょう!

 

QC7つ道具について

まずはQC7つ道具について簡単に。これはわかりやすく言うと「仕事のプロセスから得られる品質特性データを解析し、問題解決を行うために活用する手法(カイゼンベースより引用)」です。

7つ道具とは次の通りです。

・パレート図
・特性要因図
・ヒストグラム
・グラフ
・管理図
・チェックシート
・散布図

散布図について

2つのデータの関係を調べるために、データを打点して視覚的に表した図です。
2つの対になったデータの相関(関係)があるかないかを見る手法となります。

取り上げる2つのデータは「特性(結果)」と「要因(原因)」にあたる変数です。
例えば稼働率と生産台数(特性×特性)」、「製造条件と不良率(要因×特性)」、「製品強度に対する加工温度と冷却速度(要因×要因)」の関係などがあります。

 

散布図には、大きく3つの傾向があります。
正の相関・負の相関があるときは、要因を対策していけば特性を改善することができます。

①正の相関

要因が大きくなるほど、特性も大きくなる。

 

②負の相関

要因が大きくなるほど、特性は小さくなる。

 

③無相関

要因が大きくなっても小さくなっても、特性は傾向を示さない。

 

上記の傾向を見るとともに、集団から飛び出た異常点があるかどうかも確認します。異常点がある場合は原因(例えば測定時の誤差や設備の故障など4Mに変化があった等)を調べて取り除き、判断しましょう。
また、全体として相関が見られない場合でも、層別することで相関が見つかることがあるので、点の印や色を変えて表し、層別することも大切です。(層別とは年齢別など同じ共通点を持つグループに分類すること)

★4Mに関する記事はコチラ☟☟☟
品質管理のキホン|5M+1Eってなに?

 

散布図のまとめ方

  1. データを集める
    相関があるかどうかを調べるためのデータを30個以上集める。
  2. 集めたデータから、それぞれ最大値と最小値を決める
  3. グラフの座標軸を取る
    原因と結果がある場合は、横軸に「原因(x)」、縦軸に「結果(y)」を書く。
  4. データをプロット(打点)する
    プロットが重なる場合は「◎」「三重丸」で表す。
  5. 必要事項の記入
    データ期間、目的、作成者、作成日等を記入する。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
散布図を活用すると2つのデータに関係があるかどうかを一目で判断できます。関係があるとわかればその要因や特性を掘り下げて見つめ直すことができ、対策をとりやすくなると思います。
是非関係性を判断する際は、散布図を使ってみてはいかがでしょうか?

 

 

  • シェア
  • twitter
The following two tabs change content below.
Avatar photo
ウレタンゲルというやわらかな素材を扱った工場向けの商品を製造・開発する、株式会社エクシールに勤めています。海外向けのサイトを担当しており、国内外の製造者の方々へ新商品の紹介やご提案の仕事をしています。工場で働く皆様へ衛生管理の考え方や最新の情報を記事にしていきます!私ごとですが寒い時期の温泉がだいすきです。
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

カテゴリー

月別アーカイブ