こんにちは!エクシールの清水です。
大寒を過ぎ、最近また一段と寒くなりましたね。前回の記事でおでんが気になると投稿したのですが、先日豆腐のおいしいお店を見つけて、すでに心が豆腐モードへと揺れています…手作りの寄せ豆腐や湯豆腐など、温かくて大豆本来の美味しさがあふれる豆腐料理にとっても満足でした(^^♪和食を食べるたびに、日本に生まれてよかったと感じます!
さて今回は【新QC7つ道具】の総まとめです!
品質管理・品質改善を行う際の問題解決の手法としてQC7つ道具がありますが、新QC7つ道具は問題の方向性を明らかにする際に最適な手法です。品質管理部門でなくても参考になる部分が多い手法となっています。早速見ていきましょう。
QC7つ道具に関する記事はコチラ☟☟☟
新QC7つ道具について
新QC7つ道具は言語情報や文字情報の言語データを解析し、関係を図解化することで問題の方向性を見出す手法です。
事務・販売・設計・企画などの部門においては、数値データよりも言語データが多くあるため、QC7つ道具では解析が難しくなります。そのため製造現場以外でも活用できるQC手法として、新QC7つ道具が生まれました。
また新7つ道具とは次の通りです。
• 親和図法
• 連関図法
• 系統図法
• マトリックス図法
• アローダイアグラム法
• PDPC法
• マトリックスデータ解析法
新QC7つ道具について
では、各手法についてみていきます。
1. 親和図法
親和図法とはたくさんの言語データを構造的に(仲間で)まとめる情報整理法です。
未来・将来・未知・未経験の問題のような、はっきりしていない問題について、事実・意見・発想を言語データとしてグループ分けし、整理・分類・体系化することで、問題の親和性(似通っている、関係が強いなど)によって構造を整理することができます。
何が問題になっているかわからないときに、まずは問題を明らかにする必要があります。親和図法を使って似た者同士でグループ分けをすれば、構造的に問題を理解することができることに加え、問題を明らかにしようとしている同じ部署・グループのメンバー間で簡単に共有できるようになります。
親和図法は大きく分けて4つのステップでまとめることができます
- テーマの設定
- 言語データの収集
- 言語カードの作成
- 親和図の作成
2. 連関図法
連関図法とは、原因と結果や目的と手段などの関係が複雑に絡み合った問題について、その相互関係を矢印で結ぶことで全体像を把握し、複雑に絡み合う問題から重要な要因を見つける方法です。
入り組んだ問題の因果関係を明らかにし、解決テーマの設定をすることができます。
親和図法で問題は何かを明らかにした後は、その問題の構造を考える必要があります。
「この結果になった原因は何なのか?」というように原因-結果の関係を「なぜ、なぜ」と繰り返し考えながら、核となる原因を見出します。連関図によって問題の全体構造を把握でき、目的を達成するにはどんな手段・対策をとればよいかも考えやすくなります。
連関図法は大きく分けて5つのステップでまとめることができます。
- 問題の設定
- 一次原因を探る
- 二次要因、三次要因…と探る
- 因果関係を探る
- 重要要因を決める
3. 系統図法
系統図法とは、目的と手段を系統づけ、その体系を枝分かれさせてわかりやすく図式化したものです。
目標を達成するための道順を決めて対策を整理する方法です。
段階的に細かく分割・展開することで、より具体的な方策を出したり、抽象的なアイデアを広げたりします。
連関図法で問題の核の部分を明らかにした後は、これをどのような方法で対策するか考える必要があります。
系統図法を使えば目的を達成するための手段を系統的に考える(目的-手段=目的-手段…)ことができ、最終的に見出された手段はより具体的で、実現しやすい手段になっています。
系統図法は大きく分けて3つのステップでまとめることができます。
- 目的の設定
- 一次手段~三次・四次手段の検討
- チェック
4. マトリックス図法
マトリックス図法とは、系統図法によって見出した対策の重みづけや役割分担などを決めるのに使用される方法です。
2つの要素を「行」と「列」に並べて、その対応関係を明確にすることができ、問題解決の糸口やプロジェクトを最短で完了させる道筋がわかります。
系統図法によって複数の具体的で実現しやすい手段が明らかになった後は、その対策の中でどれから始めるのか優先順位を付ける必要があります。マトリックス図を使えば優先順位を明確にすることができ、またスポーツなどでも馴染みのある図のため取り組みやすい方法です。
マトリックス図法は大きく分けて4つのステップでまとめることができます。
- 行と列を設定する
- 評価する
- 行と列を追加する
- 情報を集計する
5. アローダイアグラム法
アローダイアグラム法とは、問題の解決の作業が絡み合っている場合、「各作業の関係」と「日程のつながり」を明確にし、問題を解決するための対策を実行する日程計画を立てるときに使用する方法です。
例えば作業手順や締切を一覧にすることができます。
マトリックス図法で対策の優先順位が決まった後は、その対策をいつまでに行うのかを明らかにする必要があります。アローダイアグラム法を使えば日程計画が明確となり、計画に余裕のある部分・無い部分が見えてくるので、最も効率的な計画を立てることができます。また予め日数や時間を見積もることができるので、進捗管理にも最適な手法です。
アローダイアグラム法は大きく分けて4つのステップでまとめることができます。
- 作業項目と所要日数(時間)の書き出し
- 結合点番号を付ける
- 結合点の日程を計算する
- クリティカル・パスを表記する
6. PDPC法
PDPC法は過程決定計画図(Process Decision Program Chart)とも呼ばれています。目標達成までの不測の事態を予測し、それに対応した代替案を明確にする方法です。
実行計画が頓挫しないよう、事前にあらゆる場面を想定して、プロセスの進行をできるだけ望ましい方向に導きます。仮に問題が生じた時も、軌道修正することが可能です。
例えば営業の商談開始から成約までのプロセスもつくることができます。
今までの図法とは少し異なりますが、確定した対策に起こり得る不測の事態を考えることで、仮に不測の事態や問題が発生した場合に迅速に対応できるメリットがあります。
PDPC法は大きく分けて3つのステップでまとめることができます。
- スタートからゴールまで考えられるルートで結ぶ
- 予想される不測事態を考える
- 不測事態に対する打開策を考える
7. マトリックスデータ解析法
マトリックスデータ解析法は、新QC7つ道具の中で言語データではなく定量データを解析します。マトリックス図に与えられた2つ以上の多数の数値データを整理する方法です。
データを解析することにより傾向が一目でわかり、問題の整理や解決の糸口を探すことができます。
アンケート結果の解析などにもよく使われ、たくさんの評価項目の結果から、被験者(お客様)が何を求めているのか・どう感じたのかを把握することができます。
マトリックスデータ解析法は大きく分けて4つのステップでまとめることができます。
- 目的を決める
- データを収集する
- 解析を行う
- 結果から評価する
まとめ
いかがでしたでしょうか。たくさんの図がありますが、今明らかにしたいことは何なのかを考えれば、自ずと利用すべき手法が見えてくるはずです。会社全体の品質管理だけでなく、部署内の問題解決や新商品開発のために、新QC7つ道具を使ってみてはいかがでしょうか?