こんにちは、エクシールの鷲見です!
今回は、魚類を食べることにより発生するヒスタミン食中毒についてお話をしていきます。
ヒスタミン中毒とは
ヒスタミン中毒とはヒスタミンが多く蓄積された魚介類及びその加工品を喫食することにより起こる食中毒のことです。
主にヒスチジンというアミノ酸が多く含まれるマグロやカジキ等の赤身魚が原因となります。
食品が常温で放置されることにより魚のエラや体表に付着している「ヒスタミン産生菌」という細菌が増殖し、ヒスチジンをヒスタミンに変換していきます。そして、ヒスタミンが蓄積され高濃度になった食品を喫食することにより、食中毒を引き起こすのです。
ヒスタミン食中毒による症状
多くの場合、喫食してから一時間以内に以下の症状が現れます。
・口の周りや耳たぶの紅潮
・じんましん
・嘔吐
・頭痛
・下痢
・めまい 等
他にも重症化すると呼吸困難等の症状がみられますが、現時点で死亡事例は無くほとんどの場合は12時間以内に回復します。
ヒスタミンの特徴
高濃度になると悪影響を及ぼしてしまうのなら、調理段階で減らしてしまえばいいのでは?と思うかもしれません。しかし、実はヒスタミンは加熱処理をしても分解することができないのが特徴です。
冷凍をすることで「ヒスタミン酸性菌」による活動を抑えられるのですが、冷蔵状態では少しずつ活動を始め常温になると急速に生成されていきます。
また、ヒスタミンは蓄積されても見た目や臭いに変化がないため喫食前に気づくことが難しいことも特徴です。
予防方法
先述した通り、ヒスタミンは加熱しても分解することができません。「ヒスタミン生成菌」は加熱によって殺菌されますが、熱に強いヒスタミンは蓄積されたままとなります。つまり、ヒスタミン中毒に対しては、ヒスタミンを増やさないということが大切になります。
では、増やさないためにはどのような対策をとればいいのでしょうか。
①常温放置しない
「ヒスタミン産生菌」にとっては常温が最も活動をしやすく、特に20℃以上の環境ではどんどんヒスタミンが生成されます。食品を受け入れた後はすぐに冷蔵庫または冷凍庫へ保管しましょう。
②解凍は冷蔵状態で行う
解凍は5℃以下のチルド室で行うようにします。常温での解凍を避けるのはもちろんのこと解凍にかかる時間管理も大切です。冷蔵状態でも「ヒスタミン産生菌」は緩やかに活動しているため、使う分だけ解凍処理をし、その後の在庫を作らないようにしましょう。また、魚の解凍時間は統一させることを心がけます。
③信頼できる業者からの受け入れを行う
ヒスタミンを増やさないためには漁獲から受け入れまでの間、適切な温度処理がされていることが重要です。受け入れまでの間、低温で保管され、鮮度が保たれていると安心できる食品を使用するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?食中毒を引き起こす原因の中には、今回ご紹介したヒスタミンのように一度生成されると除去することが困難なものも存在します。
また、今回の食中毒は年間十数件発生しており稀な事例ではありません。魚の保管状況によっては集団食中毒が起こる可能性も十分にあります。
見た目や臭いで判断ができないからこそ、提供までの管理を慎重に行うことが大切です。
食品の特性を知ったうえでそれぞれに応じた管理を徹底し、食中毒の3原則に沿った対応ができるといいですね。
参考資料
・大日本水産協会
https://www.reishokukyo.or.jp/wp-content/uploads/pdf/150218_02_menber.pdf
・東京都福祉保健局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/others/his/index.html
・消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/food_safety_portal/topics/topics_003/


