こんにちはエクシールの鷲見です。
今回は包装技術についてお話をしたいと思います。
前回包装の資材についてご紹介しましたが、包装をすることには品質の保持という目的があります。そのため、ただ食品を袋に入れるだけではあまり意味がありません。
どのような包装が食品の衛生を保つのか、本記事にてご紹介をしていきます。
真空包装

真空包装とは包装容器内の空気を抜いて食品を密封する包装方法です。真空にすることで食品が酸素に触れなくなるため、カビや細菌の増殖防止、酸化・乾燥の防止に繋がります。
注意点
真空の際は、食品がつぶれないように調整をする必要があります。
圧をかけすぎると、食品の形が崩れるだけでなくドリップが多く出てしまう可能性があります。
ハンバーグや揚げ物などの惣菜を真空する場合は、あらかじめ冷凍をして形状を保てるように工夫をしましょう。
適した材質
真空パックに使用される材質として一般的なのはナイロンポリエチレンです。空気を透過しにくく耐熱、耐油性などに優れたナイロンと、ヒートシール性のあるポリエチレンを複合したフィルムのことです。
真空パックは袋に熱を加え密閉させるため、熱を加えて融着できるものが適しています。他にも、食品に応じてフィルムの形状を変えられるようフィルムの柔らかさにも考慮しましょう。
食品例
惣菜や漬物、乳製品、肉加工品など
脱酸素剤封入包装

包装時に脱酸素剤を同封して密封する方法です。脱酸素剤とは、酸素を吸収し包装内を脱酸素状態にする薬剤のことです。
容器内が無酸素状態になることによって真空包装と同様に、酸化防止、カビ・細菌の増殖防止、変色防止などの効果が得られます。また、脱酸素剤は外気からの酸素も吸収するため、脱酸素状態を維持し品質保持期限を延長することができます。
注意点
適切に容器内を脱酸素状態にするため、容器の大きさに応じて脱酸素剤のサイズを選ぶ必要があります。
以下の計算式によって容器の中の酸素量を求めます。
(容器の体積(cc)-中身の重さ(g))×0.21(空気中の酸素の割合)
=容器内の空気量
計算によって導かれた酸素量を少し上回る吸収量の脱酸素剤を選びましょう。
適した材質
酸素透過を防ぐため、ガス置換(充填)包装と同じくガスバリア性の高い材質を使用します。
食品例
ケーキ、まんじゅうなどの生菓子、海苔、ハムなど
ガス置換(充填)包装

ガス置換包装とは、包装内の空気を窒素や炭酸ガスなどの不活性ガスに置換する方法です。
包装内に置換されるガスによって得られる効果が異なり、食品に応じてガスを混合させる方法もあります。
風味保持、酸化防止、虫の発生防止炭酸ガス:
カビ・細菌の増殖防止、果物の鮮度保持(エチレン産出による老化防止)酸素:
野菜保存、鮮魚・生肉の発色を良くする
〈参考〉
エア・ウォーター https://www.awi.co.jp/
飯島電子工業株式会社 https://www.iijima-e.co.jp/
適した材質
ガスの透過を防ぐため、ガスバリア性(気密性)の高い材質を使用しましょう。
炭酸ガスはフィルムを透過しやすいため、注意が必要です。
食品例
スナック菓子、お茶、コーヒー、削り節など
無菌包装

無菌包装とは、加熱などであらかじめ無菌状態にした食品を同じく無菌化した包材で包装し、無菌の状態で包装することです。
包装後に殺菌処理のできない、品質保持期限が短く鮮度が重要な食品に用います。
注意点
前述の通り、無菌包装は食品、包材ともに無菌化されている必要があるため、作業時の衛生環境が重要です。万が一作業室内が菌に汚染されると製品ロスに繋がるほか、全設備、システムの殺菌をする必要があるため復旧までにコスト、時間を要します。
作業者の個人衛生管理を徹底し、設備を整え無菌状態の維持に努めなければいけません。
食品例
牛乳や果汁飲料、生ハム、パックご飯など
まとめ
包装は品質保持を目的としているため、カビや細菌の発生、酸化を防ぐための工夫が重要です。
今回ご紹介した包装技術のそれぞれの特徴が、食品の包装を考える際や食品保管をする際の参考になれば幸いです。
〈参考〉
全研本社株式会社「容器パッケージ戦略」 https://www.e-expo.net/
テンポアップ http://www.tpup.jp/


