公開日: 2021年8月16日

3温度帯?4温度帯?食品物流に欠かせない温度管理の区分について学ぶ!

鷲見まいか
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こんにちは、エクシールの鷲見です。

今回は、食品の配送や倉庫での保管時に用いられる温度区分についてご紹介してまいります。

食品には冷凍品や常温品などがあり、それぞれ最適な保管温度が異なります。これらを正しく管理するために、配送や倉庫の温度を温度帯区分で分類しています。

この温度帯を物流用語で「3温度帯」「4温度帯」と呼びます。

それぞれの用語の意味と、温度帯によって分けられる倉庫の種類について確認をしていきましょう。

3温度帯とは

3温度帯とは、常温冷蔵冷凍の3つの温度帯を指します。

 

常温(ドライ):10℃~15℃(または20℃)

冷蔵(チルド):-5℃~5℃

冷凍(フローズン):-15℃以下

 

4温度帯とは

4温度帯は、3温度帯である常温、冷蔵、冷凍に定温が追加された温度帯を指します。

 

定温:10℃~20℃の一定の温度と湿度が保たれた環境

 

定温の温度帯は常温とほぼ同じですが、保管の仕方が異なります。

定温は室内で温度と湿度が保たれるように調整を行っています。一方常温は、屋外の温度に保管環境が左右され、ほとんど温度調整を行いません。

温度帯によって区分される倉庫

温度帯に応じて倉庫も以下の種類に分けられます。

常温倉庫

常温倉庫とは、温度と湿度の調節を行わない倉庫のことです。

季節や立地による影響を大きく受けるため、温度や湿度の変化によって品質が損なわれない製品の保管に適しています。

温度調節が行われない分、比較的費用を安く抑えられます。

<保管製品の例>
食品:飲料や缶詰、食用油、非常食
その他:包装資材、陶器、機械部品

定温倉庫

定温倉庫とは、一定の温度と湿度を保つ機能を備えた倉庫のことです。温度は10℃~20℃の範囲で保管されていることが多いです。

温度変化により品質が損なわれる製品の保管に適しています。

<保管製品の例>
食品:ワインやチョコレート、和洋菓子、味噌
その他:医薬品や化粧品

冷蔵倉庫

10℃以下で保管する倉庫はまとめて冷蔵倉庫と呼ばれます。
その中でも-20℃以下での保管が可能な倉庫を冷凍倉庫と分類します。

倉庫業法では以下の等級に分けられ、-20℃~10℃C級(チルド)20℃以下F級(フローズン)と呼びます。

 

等級保管温度
C3級-2℃以上、10℃以下
C2級-10℃以上、-2℃以下
C1級-20℃以上、-10℃以下
F1級-30℃以上、-20℃以下
F2級-40℃以上、-30℃以下
F3級-50℃以上、-40℃以下
F4級-50℃以下

 

<保管製品の例>
鮮魚や精肉、乳製品

冷凍倉庫

冷凍倉庫とは、-20℃以下で冷凍保管する倉庫のことです。
倉庫業法ではF級に分類されます。

<保管製品の例>
アイスクリームや冷凍食品、冷凍マグロ(F3~F4級)

 

まとめ

今回は、食品物流で用いられている温度管理の区分についてご紹介いたしました。

自社の商品の品質を最も維持できる温度帯を把握し、保管から配送に至るまで適切な温度管理を行うことが大切です。

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鷲見まいか

ウレタンを扱った製品の製造・販売を行う株式会社エクシールで働いています。仕事を通して得た知識や経験を活かして、皆様に有益な情報をお伝えできるよう努めてまいります! 大きなどんぶりサイズの茶わん蒸しを食べることが夢です!
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