こんにちは、エクシールの鷲見です。
今回は、品質管理の基礎となる考え方である「源流管理」の意味をご紹介いたします。
源流管理とは?
源流管理とは、工程の上流(源流)まで遡って品質の見直しと改善を行い、製品の品質維持と不具合発生を防ぐための管理のことです。全工程を川の流れに例え、前工程を上流、後工程を下流と表現します。
源流管理の活用方法は主に2通りあります。
不具合発生時の原因究明
不具合に対して、発生工程への応急処置や検査の実施は根本的な原因解決にはなりません。例えば、その原因が前工程にあった場合、不具合は発生し続けることになります。
不具合が生じた際には、前工程まで見直して真の原因を究明し再発防止に努めることが大切です。
開発・製造段階での作りこみ
設計・生産準備段階のような開発初期段階で品質を作りこみ、不具合を予測し未然防止を図ることです。
源流管理の実践で大切にすること
源流管理を行ううえでは、以下のポイントを意識しましょう。
■一貫した商品開発、品質保証の体制をつくること。
■顧客の立場に立って求める品質を明確化し、設計や工程管理に落とし込むこと。
■開発の段階ごとに目標を設定し、確実に達成させること。
■不具合発生時には、前工程へ遡り原因を究明すること。
■作業標準書やフローチャート、チェックリストなどの文書類を整備すること。
まとめ
今回は、源流管理の意味と実施の上でのポイントをご紹介しました。
不具合の発生の根本原因を明らかにし、発生防止に努めることが源流管理の考え方です。工程を遡ることは、工程間での連携も必要で手間もかかりますが、真の原因を改善できなければ、不良は発生し続け材料費や人件費などの無駄が生じます。
原因究明と改善を行ってで不良品を作らない仕組みづくりを徹底し、製品の安定化を目指しましょう。