公開日: 2024年11月1日

サプライチェーンの混乱はなぜ起きた?|その影響と対策ついて学ぶ

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こんにちは!エクシールの清水です。

今回のテーマは【サプライチェーンの混乱】についてです。なぜサプライチェーンの混乱が起きているのか、その影響、そしてどんな対策が必要なのかについて解説します。

 

 

サプライチェーンの混乱が起きている背景

なぜサプライチェーンの混乱が起きているのか、まずはその背景について見ていきましょう。

① COVID-19パンデミックの影響

パンデミックは、サプライチェーン全体に大きな混乱をもたらしました。

各国のロックダウンや制限措置によって、製造工場が一時的に閉鎖されたり、多くの労働者が時短勤務や一時解雇になったりしました。その一方で、コロナ禍特有の巣ごもり需要や政府による現金給付などの景気刺激策を背景に、耐久財などモノへの消費が生産の回復を上回る勢いで急速に伸びていきました。

この結果、原材料や製品の供給が滞ったり、港湾に多くの商品が集まったことで輸送の遅れにつながったり、物流コストが上昇したりしました

 

② 地政学的リスク

戦争や貿易摩擦などの地政学的な要因も、サプライチェーンに大きな影響を与えています。

特にロシア・ウクライナ戦争は、エネルギー供給だけでなく、穀物などの食料品や戦略的金属などの輸出に深刻な影響を及ぼしており、食品製造業者や半導体関連業者が原材料や部品の確保に苦慮する要因となっています。

 

③ 輸送コストの上昇

原油価格の上昇や燃料不足により、輸送コストが高騰しています。

特に国際的な物流に依存している企業では、②とも関連してきますが、石油や天然ガス輸出国であるロシア・ウクライナ戦争の影響もあり、海上輸送や航空貨物のコストが大幅に増加しているため、これが原材料調達に悪影響を及ぼしています。

 

④ 原材料の価格高騰

世界的な需要と供給のバランスが崩れ、原材料の価格が急騰しています。
特に、輸入に依存している食品製造業では、輸入食材の価格上昇が企業の収益に打撃を与えています。

 

 

サプライチェーン混乱の影響

次に、サプライチェーンの混乱によってどのような影響が出るのかを見ていきます。

 

製品の納期遅延
サプライチェーンが混乱することで、原材料が予定通りに工場に届かず、生産スケジュールが遅延するケースが増えています。これにより、顧客への製品供給が遅れ、信用を失うリスクが高まっています。

コストの増加
原材料の価格や輸送コストの上昇により、製造業者は生産コストを抑えるのが難しくなっています。
結果として、価格転嫁の必要性が生じ、消費者価格が上昇することが避けられません。

食品ロスの増加
サプライチェーンの混乱は、需要予測や供給管理のズレを生じさせ、過剰在庫や不足の発生につながります。
これにより、賞味期限を過ぎた製品が廃棄されるなど、食品ロスが増えるリスクが高まります。

 

 

サプライチェーンの混乱への対策

では、最後にサプライチェーンの混乱に対して、どのように私たちは対策していけば良いのかを見ていきます。

① サプライチェーンの多様化

1つの国や地域に依存することなく、複数のサプライヤーと契約を結び、供給源を多様化することが重要です。

例えばサプライヤーの数を1社→3社にしたり、海外のサプライヤーだけでなく国内のサプライヤーも利用したりすることで、特定の国や地域での供給不足が発生した際にも、他の供給源からの調達を可能にします。

 

② デジタル技術の導入

サプライチェーンの効率化には、AIやビッグデータ、IoTを活用したデジタル技術が有効です。

これにより、リアルタイムで在庫や物流の状況を把握し、迅速な意思決定が可能になります。自動化技術を使って、サプライチェーンの全体的な透明性を高め、可視化していくことで不測の事態に対する対応力を強化できます。

 

③ 持続可能なローカルサプライチェーン

輸入依存から脱却するために、地域内での生産や供給網の構築を推進する取り組みも重要です。

地元の農家やサプライヤーとの連携を強化することで、輸送コストや納期リスクを減らし、環境負荷を軽減することも可能です。

 

④ リスク管理と事前計画

サプライチェーンの混乱は不可避なものですが、事前にリスクシナリオを想定し、緊急時に対応できる計画を立てておくことが重要です。

地政学的紛争、天候不順、労働力不足などの外部リスクに重点を置き、代替供給源の確保や在庫管理の最適化を行うことで、予期せぬ事態に対して柔軟に対応することができます。それだけではなく、計画には内部リスク(製造チームが再編された場合の混乱など)を排除または低減するための内容も決めておくことが重要です。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
サプライチェーンの混乱は、食品製造業者にとって大きな課題ですが、デジタル技術の活用や供給網の多様化、ローカルサプライチェーンの構築など、さまざまな対策を講じることでリスクを軽減することが可能です。
今後も不透明な状況が続く中、サプライチェーンの強化は食品業界にとって不可欠な取り組みとなるでしょう。

 

▽参考サイト
世界のサプライチェーン混乱の行方 | 総合商社の眼、これから世界はこう動く | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア
Global Risk Manager Vol.003 ロシアのウクライナ侵攻によるサプライチェーンへの影響と対策とは | グローバルリスクマネジメント | AIG損保
サプライチェーンの混乱を減らす9つの方法 | Oracle 日本

 

 

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ウレタンゲルというやわらかな素材を扱った工場向けの商品を製造・開発する、株式会社エクシールに勤めています。海外向けのサイトを担当しており、国内外の製造者の方々へ新商品の紹介やご提案の仕事をしています。工場で働く皆様へ衛生管理の考え方や最新の情報を記事にしていきます!私ごとですが寒い時期の温泉がだいすきです。
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