公開日: 2018年10月24日 - 最終更新日: 2022年9月6日

製造工場の省エネ・コストダウン|補助金を使って電気代を削減する方法とは?

鈴木ちか
  • シェア
  • twitter

こんにちは!季節の変わり目で体調がすぐれない鈴木です。
最近朝晩冷えますが、そんな時はレモン果汁と蜂蜜をお湯で割った「ホット蜂蜜レモン」を飲むのがちょっとしたブームになっています。蜂蜜はあの独特の風味が苦手だと思っていたのですが、蜂蜜レモンにしていただくと思った以上に飲みやすくて、体もあったまって良いですよ^^

 

さて、今回のテーマはタイトルにもありますように「工場の省エネ化・コスト削減」についてです。
年々深刻化するエネルギー問題。今年の夏は例年に比べ猛暑日も多く、また台風や大雨の影響でこのエネルギー問題・省エネ問題は今後も世間の課題となり注目を集めていくと思われます。
また、それに伴ってエネルギーに対するコストも上昇してきています。企業にとってコスト削減は切っても切れない課題の一つです。

この記事では、製造工場の省エネ対策を「電気代削減」の面から見て、どのような方法があるのか、更には利用できる補助金のシステムについて、簡単にご説明していきます。

 

 

工場の電気代を削減するための3つの方法

製造工場にて製品を作るために必要なコストは、大きく分けて、①作るための「材料費」、②作業を行う「人件費」、③加工するための「経費」の3つに分けられます。
その中でも、これからお話していく電気代は、③の「経費」に分類されます。

電気代の中でも、照明機器に使われる電気使用量は4割と言われており、この「照明にかかる電気代」の見直し方法について、ここでは3つをご紹介していきます。

 

1.インバータ方式

蛍光灯などの照明器具に使用する器具です。初期費用が掛かるため、大企業では採用されていますが、一般的にはまだ普及は進んでいないようです。
簡単に説明すると、インバータ方式は従来の蛍光灯の1.5倍の明るさを持っており、更にON・OFFだけでなく明るさを調節できる機能を持っているため、調節した分だけ電気代削減につながる、といったものです。
1割~2割程度の削減になると言われています。

 

2.LED照明

水銀灯に比べ、約8割の電気代を節約できると言われています。
更に、発生する熱量も極めて低いため、空調コストの低減にもつながるでしょう。
こちらの方法も初期費用は掛かりますが、補助金制度があります。補助金の制度についてはまた後項目にてご紹介します。

 

3.照明を消す(間引く)

一般家庭と比べると、企業の作業現場は明るすぎると言われています。
もちろん検品や検査などしっかり明るさが必要な場所は暗くするべきではありませんが、使っていない場所や明るすぎる場所、必要のない時間帯などを選定して照明を間引くことで、照明コストの削減を行うことができます。

 

LED照明を導入する際の補助金制度

冒頭にもあったように、今世界ではエネルギー問題が重要視されています。
そのため、国や自治体などによる「省エネ化を補助する補助金制度」があるのです。

工場のコスト削減のため、照明のLED化を検討する際には、この補助金制度を是非とも受けたいところですね。
地域や条件によってさまざまな種類のものがありますが、ここでは主な二つをご紹介していきます。
ただし、平成30年度の応募は終了しているものになりますので、来年の参考にしてください

 

省エネルギー投資促進に向けた支援補助金(エネルギー使用合理化など事業者支援事業)

経済産業省による制度です。法人または個人事業を対象に補助金を受けられる補助金になります。
「1.工場・事業場単位での省エネルギー設備導入事業」と「2.設備単位での省エネルギー設備導入事業」とあり、1.では設備費、設計費、工事費のうち最大1/2以内、2.では設備費のうち最大1/3以内の補助が受けられます。
ただし、1%以上の省エネ効果の見込みがある等、満たしているべき項目があり、申請の際には設置による効果の試算を行う必要があります。

(平成30年度では公募期間は5月28日~7月3日でした)

 

省エネルギー設備の導入・運用改善による小中企業等の生産性革命促進事業

こちらも経済産業省による制度になります。
名前にあるように中小企業向けの制度で、昨年の採択率は「94.4%と大変高いものでした。

LEDなどの高効率照明や高効率空調など、省エネ対応の設備の購入金額を最大1/3補助してくれる点は「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」制度と似ています。
異なる点は、省エネ設備に加えて、その見える化装置の設置がセットとなっている点です。
つまり、今ある省エネ型設備を使って「見える化装置のみの設置」や、「省エネ設備の見の設置」で現存の見える化装置で観測・・・ということはできないようになっています。

(平成30年度では公募期間は3月20日~4月20日でした)

 

なお、今回紹介したどちらの補助金制度も、一般財団法人 環境共造イニシアチブ(https://sii.or.jp/)への申請となります。詳しい募集要項や機関につきましてはこちらのサイトから確認してください。

 

補助金を申請する際に注意する点

補助金を申請するには何種類もの申請書類やデータ整理を行う必要があるうえに、申請期間内に提出する必要があるため、あらかじめ下準備をしておく必要があります。
または、代行サービスを利用して申請を依頼する方法もあります。なので、補助金は受けたいけれど申請が面倒…という場合は検討してみてもよいかもしれませんね。

 

まとめ

いかがでしたか?
今回の記事では工場内の照明器具に焦点を当てて、省エネ・コスト削減についてご紹介してきました。
環境への配慮や製作コストの削減を目指し、省エネ設備の導入を考えている企業も少なくないと思いますが、その際にはこういった制度をうまく利用して、工場内の経費削減を狙ってみてはいかがでしょうか?

工場内のコスト削減!見落としがちなごみの処理費用や水道代削減について!こちらの記事も是非チェックしてみてください!
⇒製造工場のコストダウン|事業ごみ・産業廃棄物を減らしてコスト削減するポイント

⇒製造工場のコストダウン|水道代を削減するポイントと減免制度について

 

 

  • シェア
  • twitter
The following two tabs change content below.

鈴木ちか

ウレタンの特性を活かし様々な商品を製造・販売している、株式会社エクシールで働いています。最近は食品工場向けの依頼が多く、仕事を通して学んだ製造業のアレコレを記事にしていきたいと思っています。同じ製造業の方が見て何かヒントになるような、そんな記事が描けるよう日々努力していきます!
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

カテゴリー

月別アーカイブ