こんにちは!エクシールの今井です(^-^)
本日はSDGsの取組の中でも「気候変動に具体的な対策を」についてお話していきます!
SDGsについてはコチラ
SDGs「⑬気候変動に具体的な対策を」の食品産業視点から見た目標
この目標は、気候変動とその影響に対処するだけでなく、気候関連の危険や自然災害に対応できるレジリエンス(危険や災害が発生しても立て直す力)を構築していくために行動を起こしていくことです。
日本では、100年あたり約1.21℃のペースで気温が上昇しており、温暖化対策を行わない場合、21世紀末には、20世紀末と比較して3.4~5.4℃上昇すると予想されています。
近年は、気温の上昇、大雨の増加、熱中症リスクの増加、動植物の分布域の変化、農作物の品質低下など、気候変動及びその影響が全国各地で現れており、さらに今後、長期にわたり拡大する恐れがあります。
この目標を食品産業の視点から見ると…
- 温室効果ガスの発生を減らす
- 気候変動による災害の発生に備えて事業が早く再生できる体制を整える
などといった課題を解決しなければなりません。
温室効果ガスとは、太陽からの熱を地球に封じ込め、地表を温める働きのあるガスのことです。
主な温室効果ガスは、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロンなどです。
◎ 二酸化炭素
石炭や石油などの化学燃料の他にも、木や紙、プラスチックを燃やす際にも発生します。
◎ メタン
家畜の腸内発酵(牛のはんすうによるげっぷ等)、家畜の糞尿などから発生しています。温室効果は二酸化炭素の25倍です。
◎ 一酸化二窒素
海洋や土壌、また窒素肥料の使用や工業活動に伴って放出されます。温室効果は二酸化炭素の298倍です。
◎ 代替フロン類
フロンは炭素とフッ素が結びついた物質であり、冷蔵庫やエアコンの冷媒、発泡剤などに大量に使用されていましたが、オゾン層の破壊原因であることが判明してからは、主なフロンは生産禁止になりました。
代わりに登場したのが代替フロン類であり、温室効果は二酸化炭素の数百~数万倍です。
これらを削減するとともに、温暖化による気候変動に対応できるよう早めに対策を練っておくことが重要です。
食品産業の取り組み例
① 物流の効率化によるCO2削減|日本マクドナルド株式会社
( https://www.mcdonalds.co.jp/scale_for_good/our_planet/energy/#saving )
温室効果ガスの排出削減のために、物流業務での工夫を行っています。
配送スケジュールや納品体系の見直しにより、配送業務の効率化、省力化、環境負荷低減を推進しています。
年間42000時間の運転時間の削減が見込まれています。
② サプライチェーン全体での温室効果ガス削減|ワタミ株式会社
( https://www.watami.co.jp/assets/pdf/group/watami_sustainable.pdf?20210125 )
ワタミグループは脱炭素社会の実現に向け、サプライチェーン全体の温室効果ガス(GHG)排出量を把握し削減するとともに、農業や森林事業によるCO2の吸収・貯留にも取り組んでいます。
③ 培養肉の開発とカップ麺容器の切替え|日清食品ホールディングス株式会社
( https://www.nissin.com/jp/sustainability/feature/efc2030/ )
日清食品グループは独自の環境に関する長期戦略として「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」を策定し、「資源」と「気候変動」の2つの問題に取り組んでいます。
環境負荷の低い食材として培養肉の研究を進めたり、「カップヌードル」ブランドの容器をライフサイクルの中でCO2の排出と吸収がプラマイゼロになる特性をもった「バイオマスECOカップ」に切り替えています。
まとめ
いかがでしたか。
温暖化を緩やかにしていくには、温室効果ガスをできるだけ削減することが重要です。
工場からの排出を減らすだけでなく、サプライチェーン全体で見てみたり、パッケージに注目するなど、様々な視点があります。
ぜひ、できることから始めてみてくださいね。
<参考>
17の目標と食品産業とのつながり:目標13に対する取組:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/goal_13.html#goal_top
温室効果ガスとは « 環境学習ナビ~明日の宮崎を美しく~
https://eco.pref.miyazaki.lg.jp/gakushu/earth_warm/about2/