公開日: 2018年6月20日 - 最終更新日: 2022年8月10日

ストレスチェック制度って何?:職場環境改善ワード

鈴木ちか
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こんにちは!この時期に食べたくなる食材No.1はうなぎ、の鈴木です^^
梅雨の時期ではあるものの、あまり雨空を見かけませんね。お出かけや快適指数的にはちょうど良いですが、季節を感じられる雨の日も私は好きです。

さて、今回の記事のテーマは、企業で行う「ストレスチェック」についてです。
数年前から義務化されたこの「ストレスチェック制度」ですが、今一度どういったものなのか、どういった狙いがあって行われるものなのかを確認していきましょう。

 

ストレスチェックって何?

ストレスチェックとは、選択式のアンケート(質問票)を労働者個人に記入してもらい、それを分析することで、その労働者のストレスがどのような状態なのかを理解するための簡単な検査になります。
アンケートの内容は、絶対にこれを使う!という指定はありませんが、以下の項目を含む質問が含まれている必要があります。

  • ストレスの原因に関するもの
  • ストレスによる心身の自覚症状に関するもの
  • 労働者に対する周囲のサポートに関するもの

また、「国が推奨する57項目の質問票」という、予め設定された質問票もありますので、そちらを利用したり、参考にしたりするのが良いでしょう。
ストレスチェックの結果は本人だけに通告され、その結果を会社に提出するかどうかは本人次第になります。

 

ストレスチェック制度とは?

過度なストレスで鬱になってしまったり、体調を崩してしまったりと言ったニュースは良く耳にしますが、このように労働者のメンタルヘルスにおける問題は非常に深刻であると言えます。これを踏まえ、「労働安全衛生法」という法律が改正され生まれたのが、この「ストレスチェック制度」になります。

ストレスチェック制度は2015年12月より、労働者が50人以上の事業所では毎年1回実施することと義務付けられています
実施対象は基本的にすべての労働者となっていますが、契約期間が一年未満であったり、労働時間が通常の4分の3未満の労働者(短時間労働者)は義務の対象外とされています。

 

どういった狙いがあって行われるものなのか

ストレスチェックの主な目的は、メンタルヘルスの不調を未然に防止することです。
労働者が自分のストレス状態を把握したり、労働者自身がストレスを自覚することで、ストレスをためすぎないように行動したり、原因となる職場環境の改善につなげ、これによってメンタルヘルス不調者を出さないように未然に防止することを目指しています。

 

ストレスチェックはどうやって行うの?

まず、ストレスチェックの社内担当者は、人事部など人事権がある方がなることはできません
また直接ストレスチェックを実施する者は、医師や保健師、厚生労働大臣の定める研修を受けた看護師・精神保健福祉士である必要があります。外部委託をしても良いでしょう。
結果によっては医師による面接指導の実施を行った方が良い場合もあります。

また、行ったストレスチェックの結果は個人情報になるので、取扱いには細心の注意を払い、誰がどこに保管するのかをしっかりと決めたうえで行いましょう。

 

ストレスチェック制度を行う上での注意点

ストレスチェックは、会社が、どこどこ部署の○○君があれそれなストレスを持っている、というのを把握するのが目的ではない、ということが重要です。
そのためにも、チェックの結果は個人にのみ渡され、本人の同意なしには会社は結果を見ることはできません
高ストレスで医師の面接指導を受けた場合は、医師から面接指導の結果や意見を聞き、それを踏まえて就業時間の短縮などの措置を取ります。
同意があって提出されたストレスチェックの情報であっても、個人情報のため、社内で共有する場合でも最小限にとどめましょう。

大切なのは、ストレスチェックの結果や結果の提出の有無によって労働者に不利益な扱いを行わないことです。
また、面接指導の結果を理由として、解雇や退職推奨、不当な目的による配置や職位の変更を行うことは禁止されています。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ストレスチェックの目的は、個人としては自分の精神状態を把握し、心身の不調を未然に防ぐよう対処していくこと。会社としては、社内のストレス状況を把握し、改善が必要なところは改善をして、働きやすい職場環境ひいては生産性の増加につながるよう努力していくことです。
また、デリケートな問題でもあるため、実施や対策は細心の注意を払って行っていくとよいでしょう。

 

参考:労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/150709-1.pdf

 

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鈴木ちか

ウレタンの特性を活かし様々な商品を製造・販売している、株式会社エクシールで働いています。最近は食品工場向けの依頼が多く、仕事を通して学んだ製造業のアレコレを記事にしていきたいと思っています。同じ製造業の方が見て何かヒントになるような、そんな記事が描けるよう日々努力していきます!
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