こんにちは!エクシールの清水です。
さて、今回の記事でご紹介させていただくテーマは、ずばり【工場・オフィスの地震対策】です。
製造工場では、大型の機械や在庫を管理する棚など、転倒すると危険なものがたくさんあります。
そこで、この記事では転倒防止や落下防止に焦点を当てた「工場内の危ないポイント」を抑えつつ、どのような対策があるかをご紹介していきたいと思います。
是非、自社にピッタリな対策方法を見つけてくださいね。
※この記事は2020年8月19日に公開された記事ですが、リライトに必要な文言等を追記、修正して再度公開しました。
工場・オフィスで地震が起こった時に大切なこと
まずは、工場やオフィスで就業中に地震が起こった時に重要になってくる項目を確認していきましょう。
■ 揺れが起こった瞬間の身の安全を確保する
まずは机の下に潜って頭を守るなどの行動をとります。
他にも揺れによって物や棚が倒れたり、天井設備が崩れて上から落ちてくる可能性もあります。キャスター付きの機器の場合、操作していた機械が移動してぶつかったりといった危険もあります。
■ 二次災害を防止する
工場では電気や火、熱を扱う箇所が多く、二次災害を防止するためには地震発生の初期段階で、避難する前に機材を停止させたり火の元を止めたりといった行動が重要になってきます。異臭や煙がないか確認し、必要に応じて消火活動を行います。
その際に、スイッチの位置がわからなかったり、倒れてきたものなどによって辿り着けなかったりしては困ります。特に軽いスチール製の棚が多くあり、壁や床に固定できていない場合は要注意です。
上記のように避難前の対応が必要な場合もありますが、建物の損傷や危険な設備(倒れそうな棚・壊れた機械)がある場合には近づかないようにすることを念頭に置いておきましょう。
■ 速やかに避難する
大前提として、パニックを防ぐため、従業員同士で声を掛け合いながら慌てず冷静に行動しましょう。出入り口のドアを開けて、逃げ道(避難経路)を確保します。エレベーターは使用せず、必ず階段を使いましょう。
棚が倒れて物が散乱していると、避難の際にも危険です。扉のない棚に物を置いている場合、棚に入っているものがガラス類や薬品類だととても危険です。さらには倒れた棚が出口をふさいでしまう可能性もあります。
また、地震により停電してしまった場合、時間帯によっては真っ暗であたりが見えなくなってしまう可能性もあります。
今一度自社の工場やオフィス、倉庫などでどの部分が当てはまるか、現場を確認しながらチェックしてみてくださいね。
さらに、地震が起きた時の行動指針は社員全員で共有している必要があります。自社の地震マニュアルを定期的に見直したり、社員による防災訓練を行うことも大切です。
▼ こちらの記事も是非参考にしてみて下さいね!
それぞれの「危ない!」ポイントと対策の仕方
就業中の地震発生時に注意すべき点を確認したところで、次はそれぞれの「危ない!」ポイントごとに、どのような対策の方法があるかを見ていきましょう。
① 什器・機械類の対策
什器や機器類の転倒防止のためには、できる限り留め具を使って壁や床に固定した方が安全です。
その際は、機器の大きさや重さに対応したものを選びましょう。また、高さ調節が必要な機器にはアジャスターの妨げとならないタイプが便利です。
② キャスター付機器の対策
キャスター付きの機器は床に固定していない場合が多く、揺れによって機械が思わぬ方向に移動してしまうので大変危険です。
キャスター専用のストッパー金具やリングを用いて動かないように固定しておくのが安全でしょう。動かす可能性が高いものは床に固定しないタイプもあるので検討してみて下さいね。
頻繁に動かすもので、重量のそこまで大きくない台車などは、壁や床などに片方を固定するワイヤーを用いたストッパーなどで移動防止対策が出来ます。
③ スチール棚の対策
部品や製品を保管するスチール製の棚は、連結することで耐震強度を上げることが出来ます。
脚の部分は床に穴をあけ直接金具で固定するか、穴をあけたくない場合は、粘着剤やゲルマットなどの粘着を利用して固定するとよいでしょう。
壁際にある棚やロッカーなどは、L字のジョイントで壁に固定したり、粘着剤を用いたベルトホルダーを使用するとよいでしょう。
さらに、棚板には落下防止バーやすべり止めを設置すると、棚からの落下防止に効果的です。
④ 扉のない戸棚の対策
扉のない棚に落下防止対策をしたい場合は、棚に取り付ける形のネットがおすすめです。
ただ、ガラス類や薬品類など、揺れが起こった時に散乱しやすいものはできるだけ扉のある棚に片付けます。その際、揺れただけで扉が開くようなものではなく、ストッパーの付いているものが望ましく、付いていない場合は後付けのストッパーを取り付けるとよいでしょう。
⑤ 停電時の対策
停電時の対策として、蓄光テープを床や壁に貼っておくと、スムーズに避難できるでしょう。
懐中電灯やヘルメット、緊急避難時持ち出し袋等にも目印をつけておくと、停電してしまった時でもわかりやすいと思います。
耐震化への支援を利用する
工場の耐震化への支援を行っている自治体もあります。
地震による被害が大きくなるのは自治体としても困るため、老朽化した工場を中心に耐震性の診断や耐震工事の費用の一部を助成しているところもあるそうです。
企業としても地震対策による早期復旧は経営ダメージを抑えられるうえに従業員を守ることにもなりますので、一度対象の地域での制度を調べてみてはいかがでしょうか?
まとめ
いかがでしたか?
日本は地震大国。いつ大きな地震が来てもおかしくないからこそ、しっかりとした対策をとり、会社や従業員の安全を守っていきましょう。