こんにちは!エクシールの今井です。
本日は工場での機械や什器の地震対策についてお話していきます。
工場での地震対策の重要性
日本では、2011年に東日本大震災、2016年に熊本地震が起こるなど、数多くの地震が発生しています。
地震は工場にどのような被害をもたらす可能性があるのでしょうか。
① 人的被害
工場には大きな機械や棚が多数あり、それらが災害発生時に倒れたら従業員が下敷きになったり、けがをする可能性があり非常に危険です。
また、直接人的被害はなくとも、扉の前や、シャッターなどのスイッチ部分に倒れたら、外への脱出がスムーズにできず、逃げ遅れる可能性が出てきます。
更に、機械が倒れたことによる火災や、感電などにも注意する必要があります。
② 物的被害
人命の次に懸念されるのが、商品や機械が壊れるなどの物的被害です。
揺れが大きいほど、商品や機械が転倒するリスクがあります。
転倒することで他の機械や商品にぶつかり、被害が大きくなります。
また、薬品や危険物が棚に積んである場合はそれらの影響で被害が大きくなる可能性があります。
③ 売上への被害
工場の機械が壊れたり動かなくなってしまった場合、修理の時間がかかりその間工場はストップしてしまいます。
その他にも従業員がけがをしたり取引先の被災によっても売り上げに影響を及ぼします。工場への被害が大きければ大きいほど再稼働に時間がかかるため、対策をして被害を最小限に抑える工夫が大切です。
工場でするべき地震対策
① 避難経路や災害時の役割などの確認
従業員のけがや逃げ遅れを防ぐためには、災害時の行動を全従業員が知っておくことが大切です。
例えば、揺れが起きたときの対処、避難経路や消火栓の位置、安否が分からない時の連絡先などです。
東日本大震災時に40名の死者を出した岩手県の大槌町では町の地域防災計画で「庁舎が使用に耐えない時、災害対策本部は近くの海抜34.7mにある中央公民館に移動する」となっていましたが、「使用に耐えない時」というあいまいな表現に従業員の意見が分かれ、避難しなかった方々が犠牲になるといった事故がありました。
これを踏まえると、読む人によって印象が変わらないよう、明確な表現でするべき行動を記載する必要があることが分かります。
災害時にパニック状態でもなるべく正しい行動ができるように、普段から目に見える場所に避難経路や緊急連絡先を貼っておいたりするのも良いですね。
② 機械や什器の固定
地震による機械や什器の被害や、それに伴うけがを極力防止するためには機械や什器を壁や床に固定することが大切です。
固定には様々な方法がありますが、その前に倒れにくいレイアウトで機械や什器を並べることで地震被害を抑えることが出来ます。
大きな棚などの什器は壁にくっつけて横に並べることで接触面積が広くなり、倒れにくくなります。
ジョイントを組み合わせるなどの工夫で更に強度が増します。
また、扉やシャッター付近から離しておくことで、万が一転倒した場合に出入口をふさぐといった危険を防ぐことができます。
それにプラスで行っておきたいのが機械や什器の転倒防止対策です。
突っ張り棒や防振マットを活用することで、揺れによる転倒を防ぐことができます。
このブログを運営している株式会社エクシールでも、転倒防止シートを製造・販売しています。
粘着材は使っておらず、ウレタンゲルという柔らかく粘着の強い素材で固定するため、マグニチュード9(震度7)までの揺れに耐えることができます。
突っ張り棒と耐震マット、どちらも活用していきましょう。
③ 耐震工事を行う
日本で、新耐震基準が記された改正建築基準法が施工された1981年6月1日より前に建てられた建物は、現在の耐震基準を満たしていないため、耐震工事によって地震発生時の被害を抑えることができます。
まとめ
いかがでしたか。
日本は1980~2000年にかけての年間地震頻度が全国第4位と、地震が多い国です。
地震がいつ発生しても最小限の被害で抑えられるよう、早めに対策をすることが重要です。
まずは手ごろな配置換えからでも始められると良いですね!
<参考>
重い什器や機械はどうする?工場ならではの地震リスクと地震対策 | DAiKO+PLUS(プラス)
https://www.daikodenshi.jp/daiko-plus/infrastracture/quake-countermeasures/