こんにちは、エクシールの今井です!
今回は【冬季に食品工場でよく直面する問題とその対策】についてです。
冬季は食品工場にとって特有の課題が浮上する時期です。寒さによる温度変化や湿度低下、機械の故障リスクなど、多くの要因が食品の品質や生産効率に影響を与える可能性があります。
冬の厳しい環境下でも安定した運営が行える対策を紹介していきます。
温度・湿度管理
冬の食品工場では、外気温の低下によって工場内の温度管理が難しくなります。特に冷蔵・冷凍庫では、温度が不安定になると製品の品質に直接影響を与える恐れがありますが、暖房を過剰に使用すると、湿度が上がりすぎてカビや細菌の繁殖が懸念されることもあります。
気温が下がると湿度が低くなることも多く、乾燥した環境は食品の品質に影響を与える可能性があります。乾燥が進むと食品の風味や食感が損なわれることがあり、静電気の発生も問題となることがあります。
①温度監視システムを導入
温度監視システムとは、工場や倉庫などの施設内で製品や設備の温度をリアルタイムで監視し、異常があれば速やかに通知を行うシステムです。温度管理が重要な製品(食品、医薬品、化学製品など)を扱う施設で使用され、品質保持や安全性を確保するために欠かせません。
異常があれば即座にアラートが鳴るため、迅速に対応することができます。
②加湿器や湿度管理システムの導入
空気の乾燥を防ぐために、加湿器や湿度管理システムを導入します。特に製品が乾燥しやすい工程(ベーカリーや乾燥食品製造)には加湿が重要です。適切な湿度範囲を設け、定期的な測定を行う必要があります。
湿度が適切に管理されないと製品の品質低下やカビの発生、機器の故障などが引き起こされるため、リアルタイムで湿度を監視・制御できるシステムは非常に重要です。
従業員の健康管理・作業環境の改善
寒さが厳しい冬季は、従業員の体調不良や健康問題が発生しやすくなります。風邪やインフルエンザの感染が広がることもありますし、低温環境下での作業は、体が冷えることで血行不良を引き起こし、筋肉の動きが鈍くなります。これにより細かい作業の精度が落ちたり、動作が遅くなったりして生産性の低下につながります。
適切な温暖環境を提供
作業場内の温度が低すぎないように温暖管理を徹底します。暖房を設置した休憩室や防寒服を支給し、従業員が快適に作業できる環境を整えることが重要です。
またインフルエンザ予防接種や健康診断を実施して、従業員の健康状態をチェックし、風邪や感染症拡大を防ぐための衛生管理を強化する必要があります。
物流・配送の遅延
冬季は雪や霜、凍結などの影響で交通が渋滞しやすく、配送の遅延が発生するリスクが高まります。納期に遅れが出ることは、お客様の信頼を損ねる原因となりかねません。
天候に備えた配送計画の見直し
冬季は特に余裕を持った納期設定が重要です。配送ルートや手段を見直し、悪天候時の緊急対応策を準備しておきます。地元の配送業者や倉庫と連携し、配送の遅れが生じた場合に迅速に対応できる体制を整えておく必要があります。
また冬季用のタイヤや凍結防止装置を装備した車両を用意し運行前の点検を徹底して行いましょう。
まとめ
冬季は食品工場にとって厳しい季節ですが、適切な対策をすることで品質や作業環境を守り、安定した生産を維持することができます。
事前に準備をしっかりと行い、冬の厳しい環境に対応できる体制を整えましょう。
【参考サイト】
温度管理システムとは?メリットや選び方を解説|RICOH
工場の寒さ対策:従業員の健康と生産性を高める効果的な方法|第一テント