こんにちは、エクシールの鷲見です。
先日、京都市の子育て支援施設でニラとスイセンを間違えて喫食し12人の子どもが食中毒になったニュースを見ました。食べたスイセンは、職員がニラだと譲り受け施設内で栽培していたものだったとの事です。
ニラとスイセンを間違えて喫食し食中毒事故が発生した事例は過去にもあり、中には死亡例もあります。
食中毒事故が後を絶たないほど見た目が類似しているニラとスイセンは、どのように見分ける必要があるのか本記事でまとめました。
スイセンを喫食したことで現れる症状
スイセンには植物性自然毒であるヒガンバナアルカロイドが含有されています。
この成分を摂取することにより食中毒症状が現れます。
■主な症状
・悪心
・嘔吐
・下痢
・流涎
・発汗
・頭痛
・昏睡
・低体温 など
※いずれも30分以内の短い潜伏期間に発症
ニラとスイセンの類似点と見分け方
ニラとスイセンはパッと見ると違いが分からない位よく似ています。
見分けるポイントは以下の通りです。
■見た目
・ニラ:葉が薄く細長い
・スイセン:ニラよりも厚みがあり幅が広く大きい、茎が太い
■臭い
・ニラ:硫化アリルという玉ねぎやニンニクに似た臭い
・スイセン:ほとんどない
ニラは、葉が傷つくことで臭いが強くなります。調理前に一度切ってみて臭いを確認しましょう。
■地下部
・ニラ:ひげ根
・スイセン:丸い球根がある
■花
・ニラ:白く星のような形をした小さな花(8月~9月)
・スイセン:副花弁が特徴的な白や黄色い花(11~4月ごろ)
※スイセンは品種によって異なる
出典:「食中毒のリスクプロファイル:高等植物:スイセン類」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000075843.html
まとめ
今回は、ニラとスイセンの違いについてご紹介しました。
ニラとスイセンを間違えて喫食する事例は多く、過去にはニラとしてスイセンがスーパーに陳列されていた例もありました。
お店で販売されているものは、事前に選別されている物がほとんどかと思います。しかし、正しく知識を得ておくことで、万が一の時に異変に気付き食中毒を未然に防ぐことにつながります。
個人で栽培を考えている方も、ニラとスイセンの栽培場所は離す等の工夫をして対応しましょう。
<参考>
「ニラとスイセン(有毒)」(東京都健康安全研究センター):https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/
「ハザード概要シート(案)(スイセン)」(食品安全委員会):https://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/kosyoku_1.pdf